プーチン大統領が北京五輪出席へ ドーピング問題で国際大会“出禁”も習主席が熱烈招待

やったぜ(ロイター)

ロシアのウラジーミル・プーチン大統領(68)が来年2月に開催される北京冬季五輪に出席することが内定し、大きな波紋を呼んでいる。

ロシアは国家ぐるみのドーピング違反問題で資格停止処分となっており、今夏の東京五輪ではロシアオリンピック委員会(ROC)として出場し、北京五輪でも同様の措置となる予定だ。

そうした中、ロシアの国営通信社「タス」などが、プーチン大統領の北京五輪出席が決まったと報道。ラブロフ外相がタジキスタンで行われた中国の王毅外相との会談後に「プーチン大統領は、習近平国家主席からの冬季五輪への招待を喜んで受け入れた」と明かした。

スポーツ仲裁裁判所(CAS)は昨年、2014年のソチ五輪で国家ぐるみのドーピング違反があったとしてロシアに2年間の国際大会出場禁止を命じ、併せてプーチン大統領ら同国政府の要人も国際大会への出席を禁じた。しかし開催国の元首が招待した場合は例外となっており、習主席の直々の招待に応じた形だ。

ただ、北京五輪を巡っては新疆ウイグル自治区での人権侵害問題により参加辞退や各国首脳の出席を見送る動きが広がっており、そうした中でのプーチン大統領の〝サプライズ出席〟の決定が波紋を呼んでいる。

インドの放送局「NDTV」は「ドーピングスキャンダルの中で、ロシアのプーチン大統領が2022年の北京五輪に出席すると言っている。中国の習近平国家主席が招待したことで、ロシアは国際的なスポーツイベントからの出場禁止を回避する可能性がある」と指摘。プーチン大統領の出席が国際社会へのアピールとなり、ドーピング問題の収束を図る狙いがあるとみている。

北京五輪は様々な政治的思惑が絡む大会となりそうだ。

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