新潟県内4校に設置された「自転車運転マナー向上デザイン自動販売機」の昨年度売上金の一部が、交通安全活動のため寄附

新潟県県民生活・環境部の村山雅彦部長へ目録を手渡す、県立巻高等学校の坪井風花さん(写真左)

新潟県立巻高等学校(新潟市西蒲区)生徒会長の坪井風花さんが17日、県内4校に設置された「自転車運転マナー向上デザイン自動販売機」の昨年度売上金の一部を寄附するため、新潟県庁で実施された贈呈式へ出席した。寄附金は今後、県の交通安全活動に活用される。

「自転車運転マナー向上デザイン自動販売機」は、キリンビバレッジ株式会社関信越地区本部信越支社と新潟中央ヤクルト販売株式会社(新潟市西区)が、2020年9月から県内で展開している自動販売機。

新潟県警察本部との共同開発により、自転車の安全利用を促すラッピングが施され、視覚的に学生たちを啓発するものとなっている。現在は前述の巻高校のほか、県立新潟南高等学校(新潟市中央区)、県立新潟工業高等学校(新潟市西区)、県立羽茂高等学校(新潟県佐渡市)に設置されている。

左から、県民生活課の木村浩樹課長、巻高校の坪井風花さん、県民生活・環境部の村山雅彦部長、巻高校の北岸信治校長

今回の贈呈式では、4校を代表して巻高校の坪井さんが新潟県県民生活・環境部の村山雅彦部長へ目録を手渡した。坪井さんは「巻高校では、野球部やホッケー部などの練習場が学校から1キロほど離れており、生徒は自転車で移動しているが、自動販売機のお陰もあって多くの生徒が交通安全に気をつけている。生徒会としても、自動販売機にもっと注目してもらえる取り組みをしていきたい」と話した。

また巻高校の北岸信治校長は「(交通安全に関して生徒たちへは)色々なことを『してはいけない』と禁止するより、自分たちで気がついて、自分の行動をコントロールする姿を見せるようになってほしいと考えている。巻高校は周辺に小中学校があることから、生徒の安全運転が児童の模範にもなる」と啓発活動の重要性と地域への波及の可能性を語る。

なお巻高校の生徒832人のうち、電車などを途中利用せず自宅から学校までの間を自転車で移動する生徒だけでも、114人を数えるという。

(文・鈴木琢真)

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