体が不自由な子に機能訓練を ロボスーツHAL活用、資金募る

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子どもでも利用できるHALを手にする向谷社長

 身体動作を補うロボットスーツ「HAL(ハル)」を用いた機能訓練を展開する岡山ロボケアセンター(倉敷市幸町)は、体が不自由な子どもたちに無償で訓練を体験してもらおうと、資金をクラウドファンディング(CF)で募っている。三女(15)が脳性まひという向谷隆社長(62)は「子どもたちの可能性を広げたい」と訴える。11月5日まで。

 同センターは、自動車部品メーカー井原精機(井原市上出部町)が、HALを開発した筑波大発ベンチャー・サイバーダイン(茨城県つくば市)などと共同で2019年に設立。高齢者や大人の障害者を対象にHALによる機能訓練を開始し、昨秋、小さな体格の人向けに開発された新機種を導入して子どもも受け入れている。

 ただ、有料とあって利用者が限られているため、CFによる無償訓練を企画。脳性まひなどで自力で立つ、椅子に座るといった動作が難しい4歳以上を想定している。腰を支えるタイプのHALを装着し、体を傾けたり、腰を動かしたりして体幹を鍛える全5回(1回30~60分)の訓練を約2週間の短期集中で10人以上に提供する。

 訓練の効果は、社会福祉法人・旭川荘(岡山市北区祇園)との共同研究で、姿勢が安定することなどを確認している。向谷社長は「できる身体動作が増えることで生活に前向きになれる」と話す。

 山陽新聞社や中国銀行などが運営するCFサービス「晴れ!フレ!岡山」で行い、目標額90万円。返礼品は井原市特産のデニム雑貨などを用意している。詳細や支援は専用サイト(https://readyfor.jp/projects/7371_6704)。

 HAL サイバーダイン社長の山海嘉之・筑波大教授=岡山市出身=が開発。体を動かそうとする際、脳から筋肉に流れる微弱な電気信号を感知し、内蔵モーターで動作をサポートする。繰り返し使用することで機能回復を促す効果もあるという。医療分野のほか、肉体労働の作業負担軽減などに活用されている。

HALを腰に装着して訓練する利用者