台風14号、神奈川各地でも被害 河川の水位上昇し避難発令も

時折激しく降る雨に、傘を手に足早に通り過ぎる買い物客=18日午前11時半ごろ、横浜駅西口

 台風14号の接近に伴い、神奈川県内は18日午前を中心に大雨となり、海老名市で1時間に65.5ミリの非常に激しい雨を観測した。横浜市などで崖崩れや住宅の浸水があり、伊勢原市は河川の水位上昇を受けて警戒レベル3の高齢者等避難を発令した。県によると、けが人は報告されていないという。

 横浜地方気象台によると、降り始めからの総雨量(18日午後5時現在)は海老名市の189.0ミリが最も多く、平塚市(133.5ミリ)と横浜市港北区(120.0ミリ)で100ミリを超えた。平塚市でも1時間に45.0ミリの激しい雨が降った。

 県のまとめでは、住宅の床上浸水が横浜市瀬谷区と相模原市南区で各1棟、床下浸水は寒川町で1棟確認された。

 県などによると、大和市深見西で高速道路脇の斜面から崩れた土砂が下方にある市道の一部を覆い、乗用車が一時立ち往生。横浜市中区山元町では、石積みの擁壁が崩れ、被害の及ぶ恐れがある周辺の5世帯に警戒レベル4の避難指示が出された。このほか、同市金沢区と海老名市でも土砂や土のうが崩れるなどした。

 河川の水位も各地で上昇し、川崎市宮前区の平瀬川支川、大和市の境川と引地川、伊勢原市の歌川などで一時、氾濫危険水位を超えた。鶴見川には、警戒レベル3に相当する氾濫警戒情報が発表された。

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