今年の「笑ってはいけない」どうなる? キーマンは松本人志が口説いた「菅さん」

左から松本人志、浜田雅功

毎年大みそか恒例のバラエティー特番「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!! 笑ってはいけないシリーズ」(日本テレビ系)が、今年も放送決定したという。放送倫理・番組向上機構(BPO)が「痛みを伴うことを笑いの対象とするバラエティー」を審議入りさせたことで、同番組に注目が集まったが、同局は自信満々だ。

「番組がなくなることも、休止も絶対にありません。むしろ、これまで以上に注目されるいい機会です。今年は例年以上に面白くなるようにパワーアップした企画を視聴者にお届けしますよ」

そう胸を張って証言するのは、日本テレビ関係者だ。

BPOの青少年委員会は先月24日、「痛みを伴うことを笑いの対象とするバラエティー」について審議入りすることを決定した。その理由として、出演者に痛みを伴う行為を仕掛け、それをみんなで笑うような番組は不快感を与え、いじめを助長するなどの意見が継続的に寄せられたからだという。BPOは、青少年に与える影響の重大性を鑑みた結果とした。

この決定がテレビ界に大きな波紋を広げたのは言うまでもない。民放関係者が気をもむ。

「今回、BPOは個別の番組名は公開しないと明言しています。ということは『審議入りするかもしれない』と局がビビッて、どんどん自主規制していくのは必至です。番組サイドやリアクション芸人にとっては死活問題。対応を考えないといけません」

中でもネット上で、いの一番に上がった番組が、「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!! 笑ってはいけないシリーズ」だ。松本人志、浜田雅功、遠藤章造、田中直樹、月亭方正の5人がレギュラー出演する同番組は、〝どんなことがあっても絶対に笑ってはいけない〟がルール。笑った場合は、棒などで尻をたたかれる罰ゲームを受ける。

「2003年に放送すると大ウケし、06年から大みそかの年越し番組として定着。視聴率は、NHK紅白歌合戦には及ばないものの、民放トップです。DVDも大ヒットしています。5人を笑わそうと意外な豪華ゲストが登場するのも特徴。昨年は、多目的トイレ不倫で活動休止中だった渡部建が出演する予定でしたが、大騒動になってお蔵入りになりました」(お笑い関係者)

BPOによって演出の目玉となる罰ゲームを封じられてしまえば、番組自体成立しない。それだけに、ネット上では「今年の『笑ってはいけない』はどうなるのか」と心配する声が噴出しているのだ。前出の日テレ関係者がこう言う。

「BPOと真っ向から対立するのは得策ではありません。そこで罰ゲームにちょっと手を加えることが検討されています。現在、有力なのがコチョコチョです。わきの下や足の裏を思いっきりくすぐるなど。パターンは無限にありますよ」

それだけではない。番組の救世主としてひそかに期待されているのが、9月12日放送からレギュラー版の「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!」に復帰した元番組プロデューサーの〝ガースー〟こと菅賢治氏だ。

「日テレを退職し、いまはフリーとして活躍していますが、松本の強い希望で番組に復帰したんです。すでに、いろいろアイデアはあるそうなので、逆にパワーアップするのでは」(同関係者)

今年も年末の風物詩となりそうだ。

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