衆院選長崎 自民4区 瀬川氏公認申請へ 党県連 現職北村氏を推薦せず

自民党本部への公認申請が決まり、記者団の取材に応じる瀬川氏=長崎市内

 自民党県連は18日、今秋の衆院選長崎4区の党公認候補として、現職で前地方創生担当相の北村誠吾氏(74)=7期目=を党本部に申請せず、代わりに西海市区選出県議で前県議会議長の瀬川光之氏(59)を申請する方針を決めた。現職優先を原則とする党本部の方針とは違う異例の決定。党本部が最終判断する。
 公認候補予定者となる党県第4選挙区支部長は北村氏が務めている。だが昨年秋、大臣在任中の不安定な国会答弁などを理由に、西海市の地域支部などが候補の再考を県連に上申。党本部が「現職が原則優先」との考えを示したが、不満がくすぶっていた。8月以降、複数の支部や団体から推薦を受けた瀬川氏は今月8日、自らの支部長選任を県連に申請した。
 県連は18日、選挙対策委員会を開き、4区内の議論や推薦の状況を踏まえ、どちらを公認候補とすべきかを協議。両氏が「党本部の公認決定後は挙党態勢を築く」と署名した上で意向調査(投票)を行った結果、瀬川氏が22票を獲得、12票の北村氏を上回った。
 その後の常任総務会では「北村氏を推薦した大票田の佐世保支部の意向が反映されていない」と反発する声が上がる一方、「選対委の決定を重く受け止めるべきだ」と理解を示す意見が出た。最終的には党本部で最終判断されるとし、選対委の決定を了承した。
 記者団の取材に北村氏は「私の不行き届きから生じた結果」と受け止める一方、党本部が選挙区支部長を公認候補予定者としている点を挙げ「これで終わりではない」と党本部の判断を待つと強調。同時に、公認を得られない場合は立候補しない考えも示した。
 瀬川氏は「県連の規約に沿った極めて民主的な手続きで決まった。自民党の政治を変えてほしいという応援があった」と話した。
 4区では立憲民主党新人の末次精一氏(58)も立候補を予定している。

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