焼き物ファンが品定め 「波佐見あちこち陶器まつり」スタート コロナ対策で分散型

窯元や商社が出店する「西の原倶楽部」の会場=波佐見町井石郷、波佐見講堂前広場

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で2年連続で「波佐見陶器まつり」が延期となった長崎県東彼波佐見町で、会場や会期を分散した陶磁器販売イベント「波佐見あちこち陶器まつり」が18日、始まった。昨年に続いて2回目。初日は県道1号沿いの窯元、商社9社で開く「波佐見やきもの通り秋まつり」など三つのイベントがスタートした。
 昨年は県内最大の陶磁器イベント「波佐見陶器まつり」が中止となり、多くの窯元、商社が打撃を受けた。主催の同まつり協会を中心に、次の書き入れ時である秋シーズンに分散型のイベント開催を模索。9~12月の一連の小中規模イベントを「あちこち陶器まつり」と総称し、事業者に感染防止のマニュアルや備品を提供して実施したところ、一連のイベントで少なくとも4万6千人が来場した。
 今年の「波佐見陶器まつり」は、さまざまな感染対策を講じて開催予定だったが、県内の感染急拡大を受けて直前に延期となった。開催の見通しはなく「あちこち陶器まつり」が代替イベントとなる。
 初日は「波佐見やきもの通り秋まつり」(22日まで)の他に、井石郷の波佐見講堂前広場では6社が出店する「西の原倶楽部」(26日まで)、湯無田郷の窯元「藍染窯」では「No.1210 秋のイベント」(20日まで)が始まり、焼き物ファンでにぎわった。
 19~26日は井石郷の「陶芸の館 くらわん館」前で13窯元・商社が出店する「秋の陶磁器フェア」も開催。以降のイベント情報は随時、あちこち陶器まつりの公式サイトで周知する。

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