ポイント&クリックADV『Milo and the Magpies』―プログラミング経験の少ないアーティストがとことん手描きアートにこだわりぬいたデビュー作【開発者インタビュー】

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ポイント&クリックADV『Milo and the Magpies』―プログラミング経験の少ないアーティストがとことん手描きアートにこだわりぬいたデビュー作【開発者インタビュー】

気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回は、Johan Scherft氏開発、PC/Mac向けに9月7日にリリースされたポイント&クリックアドベンチャー『Milo and the Magpies(マイロとカササギ)』開発者へのミニインタビューをお届けします。

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本作は、ネコのマイロを家まで導くポイント&クリックアドベンチャー。9つの特徴的な庭を通り抜けられるよう、ちょっとしたポイント&クリック式の探し物パズルを解いていきます。クリアまで平均1.5時間という小粒なタイトル。手描きによる独特な世界観が特徴です。日本語にも対応済み。

『Milo and the Magpies』は、205円で配信中


――まずは自己紹介をお願いします。一番好きなゲームは何ですか?

Johan Scherft氏(以下Johan)オランダのビジュアルアーティスト、Johan Scherftです。絵を描いたり、ペーパークラフトで鳥や可動部分があるものを作ったりしています。Rusty Lakeによるアドベンチャーゲームシリーズである『Cube Escape』の背景を担当しました。

ゲームをプレイする際、私はそのゲームのアートのクオリティや世界観に目がいってしまいます。パズルゲームやアドベンチャーゲームが好きですが、様々なアクションゲームも好きですね。シンプルなゲームもボリュームがあるゲームも好きですが、最近では時間がかかるので、あまり長いゲームは遊ばなくなってきてしまいました。

――本作の開発はなぜ始まったのですか?

Johan本作は、私が初めて自分で作ったゲームです。以前からずっとゲームを作ってみたいと思ってはいたのですが、難しいことはわかっていましたので、きっかけが必要でした。ゲームを作るには、ストーリー、音楽、アニメーションといった、あらゆるアートが一つにならなくてはいけません。本作を作る上では、もちろんパズルというゲームプレイ要素も必要ですね。すべてのパズルに合わせたストーリーを作るというのはとても大変でしたが、楽しい作業でもありました。

本作の開発がスタートしたきっかけは、Rusty Lakeのゲームのために絵を描いていたとき、ゲーム業界の人たちと知り合えたということです。ゲーム開発者の方たちには、本作の開発も手伝っていただきました。私1人ではとてもじゃありませんが完成させることはできなかったでしょう。

――本作の特徴を教えてください。

Johan私の経歴は他の多くのゲーム開発者とは異なります。彼らは通常プログラミングの教育を受けていますが、私はむしろ、伝統的な具象芸術(編註:絵画、彫刻、工芸、建築などのように具体的な形象をそなえもった芸術)を得意とする、昔ながらのロマンチックなアーティストです。ですので、本作の特徴はとにかくたくさんの手描きによるアートが登場するというところでしょう。背景はすべて手描きですし、アニメーションの一部も手作りです。この手描きアートが、本作において独特のロマンチックな雰囲気を作り出せていると嬉しいです。それを目標として、本作を作りましたので。

――本作はどんな人にプレイしてもらいたいですか?

Johan本作は、いわゆるどんな年齢層の人にも楽しんでいただけるゲームだと思います。例えば、子供と一緒に遊んでいる親の姿というのが簡単に想像できますね。一緒にパズルを解いたり、子供だけでは難し過ぎる部分を親が手助けするということもできるでしょう。しかし、もちろん1人でも十分楽しむことができます。子供たちには、本作のメインキャラクターであるネコが気に入っていただけるのではないでしょうか。そして大人たちは、本作に出てくる人間たちの振る舞いが気になるかもしれません。彼らはお互いにお隣さん同士、ちょっとした問題を抱えているのです。

――本作が影響を受けた作品はありますか?

Johan『Samorost』シリーズやRusty Lake作品、その他のアドベンチャーゲームや脱出ゲームなど、様々なゲームからインスピレーションを受けています。また、私は昔のディズニー作品のような古いアニメーションが大好きです。私はクラシック音楽を聴くのも好きでして、聴いているとイメージやストーリーが頭の中に浮かんできたりします。

――新型コロナウイルスによる開発への影響はありましたか?

Johanそれほどありませんでした。新型コロナウイルスの感染が拡大する以前に、本作の大部分は出来上がっていたのです。また、私は1人で自分のスタジオで作業に集中するのには慣れていました。個人的には、新型コロナによる変化はそれほどなかったといえますね。

そして、本作はある意味、コロナ禍のような雰囲気があります。というのも人々はほとんど家にひきこもっていますからね。裏庭で何が起きているか気にしている以外、それほど忙しくもなさそうです。まぁ、とはいえ、これは完全に偶然なんですけどね。

――本作の配信や収益化はしても大丈夫ですか?

Johanはい、もちろんです。ゲーム動画を見るのは楽しいですし、おかげでプレイヤーの皆さんがどんなものが好きで、どんなものが嫌いなのか知ることができます。どういった部分が難しいか知ることができるのも助かっています。

――最後に日本の読者にメッセージをお願いします。

Johan日本のプレイヤーの皆さんにも、この典型的なオランダの住宅地に足を踏み入れ、手描きのアートを楽しみながら、パズルを解いてストレス解消していただけると嬉しいです!

――ありがとうございました。

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