『東京卍リベンジャーズ』マイキーとドラケン、深い絆の根底にあるものは【東リベの魅力解剖】

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『東京卍リベンジャーズ』を原作とした『東京リベンジャーズ』。人気コンビ、マイキー&ドラケンはこれ以上ない強い絆で結ばれた“相棒”である二人ですが、その性格は正反対と言っても過言ではありません。本記事では、マイキーとドラケン、それぞれの人間性に迫ります。

実写映画も大好評、アニメ2期も物語はいよいよ佳境の『東京リベンジャーズ』。そして原作もついに真の最終章へと突入した『東京卍リベンジャーズ』はメディア化によって本作を知り、どっぷりハマってしまった方もきっと多いはず。

そんな東リベの人気の秘密を、様々なキャラクターたちの活躍や関係性から改めて紐解いてみてはいかがでしょうか? 今回は作品でも随一の人気を誇る、マイキー&ドラケンの黄金コンビを語っていきましょう。

※本記事ではアニメ化以降の原作の内容を含みます。

『東京卍リベンジャーズ』6巻 (講談社) より

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東卍の名コンビ・マイキー&ドラケン。

東京卍會・通称「東卍」の総長・マイキーこと佐野万次郎、そして副総長・ドラケンこと龍宮寺堅。

この物語のキーパーソンともなる彼らは、東京最大の暴走族である東卍創設メンバーとしてチームを率いる名コンビです。

小柄な体躯ながらも喧嘩では負けなし、「カッコいい不良の時代を再び作る」ために東卍を率いる義理人情に厚いマイキー。そんな彼を陰に日向に支え、東卍全体の精神的支柱として大勢から信頼を得るドラケン。

東卍メンバーの前に出れば、総長・副総長らしい迫力と威圧感を纏う二人ですが普段の二人はまるで「親子や兄弟みたい」と微笑ましくなる方も多いはず。

しばしば自由奔放な行動を取るマイキーに呆れつつも、何かと彼の世話を焼くドラケン。そんな二人の姿は、ファンにとってはもはやお馴染みの構図ですね。

さながら子どもと大人のようなマイキーとドラケンの関係性。これは文字通り彼らの「幼さ」と「大人らしさ」を非常に分かりやすく示しています。しかしこの「幼なさ」と「大人らしさ」は目に見える関係性だけでなく、二人の人格そのものや、それに由来する彼らの未来にも大きな影響を及ぼす非常に根深いものでした。

幼い頃から長い時間を共に過ごし、互いへの強い絆と信頼で結ばれている二人。

にも拘わらずこの真反対の性質ゆえか、彼らが東卍時代の頃のように二人共に並んで歩み続けている未来を、タケミチは未だかつてこれまで一度も切り開けてはいないのです。

仲間の信頼を背負い立つマイキー…だからこそ見せられない自らの弱み

喧嘩の強さや筋の通った不良像を自ら体現することでカリスマ性を発揮するマイキーは、一方で非常に精神的に脆く弱い一面がある事も作中では度々描かれています。

「どんな時でも弱い顔は見せないのがマイキー(中略)

でも ホントのホントは

今でも使い古したタオルケット握りしめてないと眠れない 弱い男の子」

(『東京卍リベンジャーズ』17巻より引用)大勢の仲間の上に立ち、どんなに強く恐ろしい相手と対峙しても一歩も引かず、常に仲間を守り思い遣る姿勢を崩さないマイキー。

誰よりも仲間への優しさを貫く彼ですが、だからこそ彼は敵にも、あまつさえ味方にも、己の弱さを見せる事を誰よりも自分が良しとしませんでした。自分を犠牲にしても大事な人を守りたい、彼らのことを「諦めない」。

彼がタケミチに惹かれるのは、もしかしたらそんな他人のことを同じく「諦めない」思想に、深層意識下で共鳴する部分も大きいのかもしれません。

『東京卍リベンジャーズ』3巻 (講談社)

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自己犠牲的な誰かのことを「諦めない」がむしゃらな気持ちは、良くも悪くもある意味で幼く、我の強さを感じさせるものです。

ですが何度もタイムリープした未来の先に居る将来の東卍メンバーのように、人は時として、特に誰かのことを「諦める」しかないと思う事が何度もあります。

それをタケミチが何度もタイムリープを繰り返す過去の時点ですでに悟っているのが、東卍の中でも一際大人びた存在である、ドラケンなのではないでしょうか。

大人びた価値観は特殊な生い立ちから…他人の尊重の紙一重の諦め

内面だけでなく、体躯の良いルックスもその大人びた印象に一役を買っているドラケン。

ですが彼の成熟した精神性は、何よりも特殊な生い立ちの影響が大きいのかもしれません。

実の両親を知らず、いわゆる風俗店でたくさんの大人に囲まれて育ったドラケン。

彼にとって当たり前の風俗の世界は、誰も互いの本性さえ知らず、いつの間にかこの場所に来て、いつの間にかこの場所からいなくなる。そんな事が日常茶飯事の特殊な環境でもありました。その中で彼が身に着けた、「どんな事情があれど、本人の決断に外野が口を出すのは無意味」という他人の決断を尊重する考え方。

少年の幼さに似合わぬその精神性は、常に大人に囲まれ育った彼にとっては幼少期から当然のことだったのかもしれません。

思えば作中の様々なシーンで、ドラケンは何よりも他者の覚悟を尊重する態度をずっと貫き通しています。

『東京卍リベンジャーズ』4巻 (講談社) 画像

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「マイキーはパーちんを無罪にしたかった それが悪いことだとわかってても

ダチとしてパーちんを助けたかったマイキー君 パーちんの自首した覚悟を大事にしたドラケン君」

(『東京卍リベンジャーズ』3巻より引用)

「うまく言えねぇけどさ… オレらはもうカタギだし

アイツは悪の道を選んでオレらと決別した」

(『東京卍リベンジャーズ』24巻収録予定内容より引用)

他者の決断を大事にする、大人びた聞き分けの良い姿勢。ですがそれは相手の事をある意味で、「諦める」事にも他なりません。

それが時として、本音を隠して声なき声を上げる人を犠牲にしたとしても。普通であれば、多くの人がきっとその選択肢を取るのではないかと思います。他人を「諦めない」マイキーと、他人を「諦める」事を知るドラケン。

二人の未来の断絶は、真反対とも呼べる彼らの深層意識が影響した先にあったものなのかもしれません。

ですが、その未来を壊すために。二人があの頃のように、肩を並べ共に笑う日々をもう一度取り戻すために。

タケミチは最後の戦いへ、再びその身を投じることとなるのでした。

(執筆:曽我美なつめ)

「名前を呼ぶよ」(SUPER BEAVER)『東京リベンジャーズ』原作コラボMV

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■ 既視感の正体は…『東京卍リベンジャーズ』24巻表紙、現代マイキーに大反響。17巻と反転してる?

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■ 『東京卍リベンジャーズ』黒幕は他にいる?いま疑われる2人の人物とは…

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