槇原敬之、“執行猶予中の復帰”は早すぎ!? 元女囚が「働くのはアリ」と断言するワケ

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覚醒剤の使用や密売などで逮捕起訴され、通算12年を塀の中で過ごした後、その経験を基にさまざまな活動を続ける中野瑠美さんが、女子刑務所の実態を語る「知られざる女子刑務所ライフ」シリーズ。

「執行猶予」中の復帰にブーイング?

9月6日、シンガーソングライターのマッキーこと槇原敬之さんが活動再開を発表されましたね。マッキーは覚醒剤取締法違反(所持)などの疑いでパクられ(逮捕され)て、2020年8月に懲役2年・執行猶予3年の判決を受けています。

瑠美もマッキーは好きですし、経営しているラウンジ(コロナで休業中ですが……)でもマッキーの曲をカラオケで歌うお客さんは多いですよ。10月にはアルバムも出されるそうで、楽しみですね。

マッキーの公式サイトには「ファンの皆様、関係者の皆様」に宛てて、「昨年私の犯した罪により、ファンの皆様、関係者の皆様に多大なるご迷惑をお掛けし、誠に申し訳ございませんでした。自分の甘さや自覚の無さ、一人の人間としての未熟さを痛感し、日々深く反省しております。
活動を休止し、今後についてよく考えに考えた末、やはり私には音楽しかないという気持ちに気付き、楽曲制作をすることに決めました。時期尚早とお叱りを受けるかもしれませんが、もう一度心新たに活動を再開いたします。皆様の信頼を取り戻せるよう、精一杯真摯な気持ちで取り組んでまいります」とあって、やっぱり音楽を好きで続けたいちゅうことのようですね。

ネットニュースでは、「執行猶予中なのに早すぎる」とか「ふつうの会社員ならありえない」とかの「ネットの声」を挙げています。

ようわからんのですが、執行猶予中に復帰したのがアカンちゅうことですかね?

その前に、そもそも「執行猶予」って何なのか、ちょっと書いてみたいと思います。瑠美も1回目の逮捕の時は執行猶予が付きました(笑)。事件にもよりますが、クスリ(違法薬物)の場合は、初犯はだいたい執行猶予が付きます。清原和博さんとか、酒井法子さんとか沢尻エリカさんとかASKAさんとかピエール瀧さんとか、みんなそうですね。

「最初から実刑」で思いつくのは元プロ野球選手の江夏豊さんくらいですが、今の若い人は知らないですかね。使用歴が長かったのと所持量が多かったのとかで懲役2年4カ月でした。

話がそれましたが、「執行猶予」とは、「有罪の判決を受けた者について、情状によって刑の執行を一定期間猶予し、問題なくその期間を経過すれば刑を科さないこととする制度」「本人の自律的な更生を促すという積極的目的をもつ」そうです。

難しいですが、有罪判決からの「ソッコー懲役」ではなく、しばらく様子を見て更生ができそうなら懲役はナシにするちゅうことです。もちろん「今すぐ懲役に行かなくてもええ」だけやから、しっかり前科はつきます。

ちなみに刑法第26条には「再犯したら執行猶予は取り消し」とありますが、立ちションとか駐車違反とか軽い罪(禁錮以上の刑がつかない罪)なら、まあセーフですね。たとえば覚醒剤の事件で執行猶予中の時に窃盗でパクられて禁錮以上の刑がついたら、執行猶予も取り消されます。

もちろん、執行猶予期間はおとなしくしてるのが一番です。執行猶予中は、ほぼ保護観察がつきますから、保護司さんの指導や援助を受けることになります。「保護観察」は、「執行猶予・仮釈放などになった者、保護処分になった少年などを、保護司などに観察・補導させ、社会内でその改善・更生を図ることを目的とする制度」です。

薬物案件の時はだいたい付いてますが、執行猶予付き判決でも保護観察処分を受けていても、働かないと食べていけないのは同じですよね。ちゅうか執行猶予に「謹慎」みたいな意味はないので、マッキーの活動再開はぜんぜんアリと思います。

ピエール瀧さんも執行猶予期間中に活動を再開して、ネットで「芸能界は甘い」と叩かれていましたが、違約金とか大変そうですし、ええのとちがいますかね。瀧さんは19年にコカイン使用によって麻薬取締法違反容疑で起訴されて懲役1年6カ月・執行猶予3年の有罪判決を受けていましたね。

今回、マッキーの活動再開が話題なのは、逮捕が2回目ちゅうこともあるのかなと。前回は1999年と前世紀の話ですし、ここは温かく見守っていきたいです。