【MLB】韓国人遊撃手が見た“二刀流”大谷翔平 「別格だよ」「MVPは間違いない」

エンゼルス・大谷翔平【写真:Getty Images】

パドレス金河成にインタビュー、侍ジャパンは「組織化された非常に良いチームだ」

パドレスの金河成(キム・ハソン)内野手がFull-Count編集部のインタビューに応じ、エンゼルス・大谷翔平投手のMVP受賞を期待した。ア・リーグMVPの最有力候補に挙がっている二刀流について、「オオタニがMVP? もちろんだよ。打撃もピッチングもとても素晴らしい。間違いないよ」と称えた。

金河成は昨オフに韓国プロ野球キウムからポスティングシステムを利用してパドレス入り。メジャー1年目の今季は109試合出場し、打率.201、6本塁打、29打点、5盗塁(日本時間19日まで)。持ち味の好守でポストシーズン争いをするチームを助けてきた。そんな25歳も同じアジア出身の大谷翔平は「別格」に映っているようだ。

「オオタニは別格だよ。アジア人の体じゃない、アメリカ人の体をしている。とてつもないパワーを持っているよ。こっちで40本以上打っているしね」

25歳は2017年WBC、2019年プレミア12と韓国代表の遊撃手としてプレー。大谷と国際大会で対戦する機会はなかったが、韓国時代から二刀流男をチェックしてきた。「もちろん韓国にいた時から知っていた。みんなが知っているよ。とても有名だ。チャンスがあるならもちろんやりたいね。難しい相手だとは思うが、機会があれば対戦したいよ」。リーグが違うとあって対戦機会は少ないが、投手・大谷との直接バトルを熱望した。

Full-Countのインタビューに応じたパドレスのキム・ハソン【写真:小谷真弥】

同僚ダルビッシュから学び「どうすればメジャーの生活やメジャーの選手に適応できるか」

大谷だけではない。日本野球のレベルの高さも認めている。2019年プレミア12の決勝で金河成は先発の山口俊(現巨人)から先制2ランを放ったものの、3-5で惜敗。「とてもまとまっていて、組織化された非常に良いチームだ。投手も打撃も、非常に良いチームだ」と印象を語った。さらに脅威を感じた侍ジャパン戦士についても言及。「セイヤ・スズキ、テツト・ヤマダ、ハヤト・サカモト。彼らはとても良い選手だった。メジャーレベルでもプレーできると思う。ただ、実際にこっちに来てやってみないと分からない。米国、韓国、日本はそれぞれ雰囲気が違うし、野球も違うからね」と言葉をつないだ。

パドレスではダルビッシュ有投手と同僚だ。「よく話しているよ。投手、打者とポジションは違うけど、それでも学ぶことはたくさんある。ベテランで毎日質問をしている。とても良いチームメートだよ。どうすればメジャーの生活やメジャーの選手に適応できるか。そんな話を聞いている。彼はここでもベテランだからね」と目を輝かせた。

韓国とアメリカの違いについては「数多くあるけど、技術のレベルや才能のレベルが違う。雰囲気も全然違うね」と語った。「この街が好きだし、このチームが好きだ」。まずはポストシーズン進出へ全力を注ぐつもりだ。(小谷真弥 / Masaya Kotani)

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