県展開幕 美術ファン魅了 2年ぶりの開催 長崎県美術館

多彩な作品に見入る来場者=長崎市、県美術館

 長崎県内最大の美術公募展「第66回県展」(県、県教委、県美術協会、県文化団体協議会主催、長崎新聞社など後援)が19日、長崎市出島町の県美術館で開幕した。新型コロナウイルス禍を受けて昨年は中止を余儀なくされており、2年ぶりの開催。初日から美術ファンが鑑賞に訪れている。
 7部門の入賞・入選作703点を展示。内訳は日本画23点、洋画99点、彫刻7点、工芸30点、書209点、写真259点、デザイン76点。各部門で県知事賞を受賞した作品から選定する最高賞「西望平和賞」に輝いた彫刻部門、諫早市多良見町の兼原啓二さん(59)の作品「蝕まれたト・ル・ソ」をはじめ、応募者が思いを込めて制作した個性豊かな作品の数々が来場者を引きつけている。
 写真部門で入選した長崎市片淵5丁目の会社員、山内翼さんは「入賞を狙っていたので悔しい気持ちはあるが、県展では被写体の選び方や撮り方など他の出品から刺激をもらえる。来年もまたチャレンジしたい」と話した。
 同館での展示は10月3日まで。その後、佐世保市、諫早市でも開き、雲仙市、対馬市での移動展も予定している。

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