米、外国人渡航者にコロナワクチン接種義務付け 11月から

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[ワシントン 20日 ロイター] - 米ホワイトハウスの新型コロナウイルス対策調整官を務めるジェフ・ザイエンツ氏は20日、米国に空路で入国する外国人渡航者に新型コロナワクチン接種完了を義務付けると発表した。11月初旬から施行される。

外国人渡航者へのワクチン義務化に伴い、新型コロナ感染拡大を受けて昨年初旬以降に制限されていた33カ国からの渡航が認められるようになる。

同時に、新規制は全ての外国人渡航者に適用されるため、これまで渡航制限の対象となっていなかった国からの渡航者に対する入国の条件は厳しくなる。

米政府は現在、過去14日間に英国、欧州域内を国境検査なしに移動できる「シェンゲン協定」の加盟26カ国、アイルランド、中国、インド、南アフリカ、イラン、ブラジルに滞在歴のある外国人の大半の入国を制限している。

また、ワクチン接種を完了していない米国民が海外から帰国する際の条件も厳格化される。

米政府高官らによると、新規制はワクチン接種の対象となっていない子どもには適用されない。

ホワイトハウスによると、米疾病対策センター(CDC)が米国内で承認されていないものも含め、対象となるワクチンを決定。米国に入国する外国人は、ワクチン接種を示す証明を提示すれば、隔離する必要はなくなる。

ザイエンツ氏は開始時期について「11月初旬」になると述べるにとどめ、具体的な日程は明らかにしなかった。

一方で、デルタ株の感染拡大を踏まえると渡航規制を緩和すべき時期ではないと先週まで述べていたことについては、世界的なワクチン接種率向上を方針変更の理由に挙げ、「新システムにより新型コロナ拡大を防ぐ厳しいルールが適用できる」と述べた。

英国のジョンソン首相は米当局の決定を「ビジネスと通商が後押しされる」と歓迎。欧州連合(EU)の執行機関である欧州委員会も「分断された家族や友人らが長らく待ち望んでいた措置」として歓迎の意を表明した。

米国商工会議所も「強固で息の長い米経済の回復を支えるのに役立つ」と評価。航空業界団体のエアラインズ・フォー・アメリカによると、8月下旬までの空路による国際旅行はコロナ禍前水準から43%減少している。

米政府はまた、カナダ、メキシコとの不要不急の陸路入国制限を10月21日まで延長すると発表。制限は昨年3月に導入され、1カ月ごとに延長されているが、カナダは8月9日から、新型コロナワクチン接種の完了を条件に米国人旅行者の受け入れを再開している。陸路での入国に今回のワクチン接種義務化が適用されるかは明らかにされていない。