コロナ禍の逆境でも増収する富豪。億万長者が多い都道府県は?【ちょっと面白い都道府県ランキング】

北から南まで47都道府県、小さな日本なのに風土、文化、方言、県民性がそれぞれ違います。そして同じ日本人であっても、食の好み、考え方や気質も異なりますね。TABIZINEでは、各都道府県が持つ個性に着目し、「ちょっと面白い都道府県ランキング」をシリーズでお届けします。

全国の億万長者は2万3,550人

多くの企業が減収や倒産する厳しいコロナ禍でも、ピンチをチャンスに変えて、収益を上げ続ける企業があります。2021年4月6日のフォーブスによると、「ビリオネア(保有資産10億ドル以上)の数は過去最多」というのですから、驚きですね。

「都道府県別統計とランキングで見る県民性」の都道府県別億万長者数(最終更新日:2021年3月3日)の統計(申告所得が1億円より多い納税者数)に基づくと、全国の億万長者の数は2万3,550人で、人口10万人あたり18.67人。さて、47都道府県別ランキングで、億万長者が多いのは、どこの県でしょうか。では、第1位からご紹介いたします。

■参照

世界長者番付、首位は今年もベゾス コロナ禍で富豪が急増 - Forbes JAPAN 2021年4月6日

億万長者が多い県第1位 東京都(人口10万人あたり/66.18人)

「港区」住人の10人に1人は社長

億万長者が最も多いのは東京都で、人口10万人あたり66.18人(偏差値108.3)。圧倒的多数で、予想通りの結果となりました。東京は日本の政治・経済の中心地で、トップクラスの世界都市。地価が高く、ビジネスが盛んな首都圏には、世界的に見ても富裕層が多いものです。逆に言えば、家賃が高いので、経済力がないと住むことができません。東京商工リサーチによると、東京23区の中でも「港区」の社長比率は13.1%で、住人の10人に1人が社長だそうです。

■参照

2020年全国「社長の住む街」調査 - 東京商工リサーチ 2020年11月30日

億万長者が多い県第2位 愛知県(人口10万人あたり/22.35人)

43年連続日本一のものづくり県

第2位は、愛知県で22.35人(偏差値62.52)。「43年間連続で、日本一製造品出荷額等が多い県」で、製造品出荷額等は47兆9,243億円(従業者4人以上の事業所)と、全国の約14.9%を占めるものづくり県。製造品出荷額等において、輸送機械、電気機械、鉄鋼など24業種中11業種が全国1位。日本を代表する自動車メーカー「トヨタ自動車」の本社の住所は、愛知県豊田市トヨタ町1番地と、地域に密着しています。愛知県といえば、名古屋嬢が思い浮かびますが、製造メーカーの社長令嬢のイメージがありますね。

■参照

あいちの概要/産業構造 - 愛知県

億万長者が多い県第3位 神奈川県(人口10万人あたり/21.17人)

海が近く環境が良い、高級住宅地が魅力

第3位は、神奈川県で21.17人(偏差値61.29)、東京に隣接する神奈川県は、東京に次いで地価が高く、ステイタスを感じる鎌倉市や逗子市、葉山町、雰囲気の良い横浜市山手町エリアなど高級住宅地が多いですね。海が近く、環境も良いので、好んで住居を構える富裕層が多いようです。

以降は、第4位が京都府(20.60人)、第5位が大阪府(18.62人)になりました。

では逆に、億万長者が少ない県は?

47都道府県で最も億万長者が少ないのは、鳥取県で人口10万人あたり2.88人(偏差値42.2)。以降、長崎県(4.30人)、秋田県(4.35人)、高知県(4.59人)、佐賀県(4.79人)と続きました。

日本一のお金持ちは誰?「日本長者番付2021」

では、日本一のお金持ちは誰なのでしょうか。フォーブスジャパンの「日本長者番付2021」を見てみましょう。新型コロナウイルスの逆境の中でも、長者番付の上位50名は昨年比で48%資産合計が増加しているそうです。うらやましいですね・・・。

日本の富豪 第1位 孫正義氏(4兆8,920億円)

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日本の長者番付第1位は、「ソフトバンク」グループの創業者、孫正義氏でした。日本の富豪の中でも、最も大きく資産を増やしています。フードデリバリーの米国「ドアダッシュ(DoorDash)」、韓国のアマゾンと呼ばれる大手ネット通販「クーパン(Coupang)」への出資が成功し、資産の増加につながっているといわれます。

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日本の富豪 第2位 柳井正氏(4兆6,270億円)

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日本の長者番付第2位は、カジュアル衣料品店「ユニクロ」を傘下に持つファーストリテイリングの会長兼社長、柳井正氏。コロナ禍においても、資産は昨年から約90%も増加。在宅需要にマッチした商品、エアリズムマスクの販売が好調、国内に加え、中国・ベトナムでの海外事業も大幅な増益でした。

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日本の富豪 第3位 滝崎武光氏(2兆8,420億円)

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日本の長者番付第3位は、計測機器メーカー「キーエンス」の創業者、滝崎武光氏。この企業は一般にはあまり馴染みがありませんが、国内よりも海外売上高が高く、世界で評価されていることがわかります。また営業利益率50%超という数字は他社からずば抜けており、社員の年収の高さでも知られます。

コロナ禍で増収を上げた億万長者は稼ぐだけでなく、ソフトバンク、ユニクロは不足していたマスクをいち早く国内外へ寄付(例:ソフトバンク 140万枚のN-95マスク、ユニクロ 105万枚のマスクを、2020年3月ニューヨーク州へ寄付)、キーエンスでは返済不要の給付型奨学金を行っています。億万長者は寄付のタイミングや社会貢献についても決断が早く、潔いお金の使い方がさらにお金を呼んでいるのかもしれません。

■参照

Governor Cuomo Announces Significant Donations to Help Increase The State's Supply Capacity Amid Ongoing COVID-19 Pandemic - NY GOV MARCH 26, 2020

キーエンス財団 給付型奨学金

日本長者番付 2021 forbes Japan

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