学校部活動 再開へ指針 スポーツ少年団は「自粛」続く コロナまん延防止で拠点失い 鹿児島市

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児童・生徒のスポーツ活動の機会確保を求めて署名を提出するバスケットボール指導者有志=鹿児島市役所

 新型コロナウイルス感染防止対策のため活動を制限されてきた、鹿児島県内の学校部活動が動き始めた。県教育委員会は再開の目安として、出場する大会やコンクールの2週間前とする指針を通知。初めて具体的な解禁日を示した。一方で、9月末まで「まん延防止等重点措置」対策強化区域となる鹿児島市では、校庭や体育館の貸し出し中止が続いており、活動拠点を失ったスポーツ少年団や民間クラブチームの苦悩が続いている。

 国は9日、緊急事態宣言や重点措置の延長に際し、部活動について「一律中止」ではなく、感染症対策との「両立」を図り、生徒が安心して練習や大会へ参加する機会の確保を求めた。

■けが防止

 これを受け、県教委は10日、九州各県の指針を参考に「公式大会に参加する部活動は、必要最小限の日数(2週間以内)、時間および人数で」とする練習再開の目安を県立学校へ通知した。

 鹿児島市立学校で部活動クラスターが発生し、8月下旬から部活動を原則中止としてきた同市教委も13日、「大会3週間前から練習再開できる」とする文書を出した。県教委が示した目安より1週間長くした点について、保健体育課は「夏休み明けの生徒に体力低下が見られるという報告を重視した」と説明。「大会でのけが防止を考慮した」と“3週間ルール”の背景を強調する。

■蚊帳の外

 学校部活動再開への道筋が整う一方で、鹿児島市内のスポーツ少年団や民間クラブチームは蚊帳の外に置かれている。

 スポ少の多くは、校庭や体育館など学校施設を利用する。しかし、学校部活動に3週間ルールが通知されて以降も、市役所内に事務局を置く市スポーツ少年団本部は、感染拡大リスクの低減を理由に9月いっぱいの活動自粛方針を崩していない。学校施設も開放されないままだ。

 「このままではスポ少再開の光が見えない」。桜丘ドリームゲッターズ代表の林佑亮さん(29)ら小学生バスケットボール指導者有志は17日、2800人分の署名を市役所へ持参し、市長や教育長あてに「児童・生徒のスポーツ活動機会の適正な確保」を要望した。

■児童こそ

 市バレーボールスポ少連絡協議会副会長の中山哲志さん(65)は「大会前の特例が学校部活動だけに認められ、スポ少関係者には不公平感が充満している」と指摘。「そもそも大会に関係なく、運動の習慣化や基礎体力づくりが必要なのは児童なのではないか」と疑問を呈す。

 鹿児島市内の施設が使えないため、近隣自治体の施設で練習する団体や、公園でボールを使った練習をして近隣住民とトラブルになった例もあるという。

 鹿児島市と同様、9月末まで対策強化区域である宮崎市では、13日からスポ少活動を1日1時間程度と限定しながら再開させている。

鹿児島市役所