MVPは依然として大谷が大本命 「彼のインパクトは計り知れない」

日本時間9月21日、メジャーリーグ公式サイトは専門家71人による最新のMVP投票の結果を公開した。ア・リーグは依然として大谷翔平(エンゼルス)が大本命。先月の投票と比較して2位との差は縮まったものの、独走しているという状況に変わりはない。一方、ナ・リーグではフェルナンド・タティスJr.(パドレス)に代わってブライス・ハーパー(フィリーズ)が最有力候補に浮上。ハーパー自身の活躍はもちろん、直近34試合で10勝24敗というパドレスの急失速がMVPレースにも影響を与えているようだ。

ア・リーグは専門家71人が投じた1位票のうち、大谷が56票、ブラディミール・ゲレーロJr.(ブルージェイズ)が15票を獲得。大谷の「支持率」は78.9%となったが、これは先月の90.1%から10ポイント以上も下落している。とはいえ、同サイトは「大谷はおそらくMVP受賞を確実なものとしている」とし、総合指標WARでダントツの数字を残していることにも言及。「彼のインパクトは計り知れない。ベーブ・ルースも含め、メジャーの歴史で誰もしなかったことを成し遂げている」と大谷が球界に与えたインパクトを強調した。

ゲレーロJr.は打撃成績の各部門でメジャートップないしリーグトップの数字を残しており、ブルージェイズがワイルドカード争いに加わっていることもあって支持を伸ばした。しかし、同サイトは「ゲレーロJr.にとって残念なことに、今年は普通のシーズンではなく、普通のMVPレースでもない。前例のないパフォーマンスによって大谷がMVPになるだろう」とここでも大谷のMVP受賞をプッシュした。

ナ・リーグはフアン・ソト(ナショナルズ)とコービン・バーンズ(ブリュワーズ)が1位票を1票ずつ獲得したものの、実質的にはハーパーとタティスJr.の一騎打ち。8月以降に大きく成績を伸ばしたハーパーは、長打率とOPSでメジャートップの数字を残しており、フィリーズは地区優勝やワイルドカードを狙える位置につけている。一方のタティスJr.は本塁打、打点、盗塁、WARなどで依然としてハーパーを上回っているが、一時ほどの勢いはなく、チームも急失速。そうした現状がハーパーの1位票42、タティスJr.の1位票27という投票結果にも表れた。

レギュラーシーズンは残り2週間を切った。このまま大谷とハーパーがMVPレースを制することになるのだろうか。

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