香港「愛国者のみ」政治制度、住宅問題解決が優先事項=行政長官

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[香港 21日 ロイター] - 香港政府トップの林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官は21日、中国政府が導入した新しい「愛国者のみ」による統治の政治システムの下、当局の主要な優先事項は香港の住宅不足問題の解決と土地供給の拡大になると述べた。

ロイターは先週、中国当局者が今年に入ってから香港の有力実業家との間で非公開の会合を持ち、中国政府の利益を後押しし、香港の住宅不足問題の解決を支援するのに人的・物的資源を投入するとともに影響力を行使すべきだと伝えていた、と報道した。

香港で19日、行政長官や立法会(議会)議員の選出などで大きな権限を持つ選挙委員会の委員選挙が行われた。「愛国者のみ」による香港統治を掲げて中国政府が導入した新制度の下で実施する初の選挙となり、民主派の候補はほぼ姿を消した。

林鄭氏は週に1回開く記者会見でロイター報道について問われ、「うわさ」にはコメントできないと回答。「私に言えるのは中央政府は社会問題を非常に気にかけているということだけだ」と語った。

また、「選挙システムの改善を受け、政府の効率を高められる。効率が高まれば、もちろん人々の問題を解決したくなる」と指摘。短期的には境界の再開問題、より長期的には住宅問題を挙げた。

住宅不足の背景には土地の供給問題があるとし、公共住宅向けに土地を取り戻すため既存の法律を活用する可能性があると述べた。

中国政府は、コングロマリット(複合企業)の「独占的行為」が香港の住宅問題の一因だと非難してきた。住宅問題が政府に対する市民の不満を呼び起こすのに大きな役割を果たし、2019年の大規模な抗議活動につながったと考えている。