中国のSF小説、ネット文学が担い手に 作家の若年化も進む

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中国のSF小説、ネット文学が担い手に 作家の若年化も進む

東京目黒区の書店で販売される中国のSF小説「三体」の日本語版。(2019年7月15日撮影、東京=新華社記者/郭威)

 【新華社上海9月21日】中国インターネットサービス大手の騰訊控股(テンセント)傘下で電子書籍大手の閲文集団(チャイナ・リテラチャー)はこのほど、科学技術専門紙「上海科技報」と共同で「2021年SFネット文学新動向リポート」を発表した。同リポートは、閲文集団のデータと業界の公開データを主な分析対象としており、分析結果ではネット文学プラットフォームでSF作家、特に若い作家がここ数年増加していることが示された。読者層の拡大によりSF作品がしばしばランキングのトップを占めるようになり、大ヒット作品が生まれ、多くの業界で重要な賞を獲得するようになったことや、ネット文学が既にSFの重要な担い手になっていることも分かった。

 中国では、これまでに51万5千人を超える創作者がSFネット文学を創作した。作家の若年化も加速しており、「90後」と呼ばれる1990年以降生まれの作家がSF分野全体の7割強を占める中心勢力となっている。中でも「95後(95年以降生まれ)」や「00後(2000年以降生まれ)」の若者が急速に台頭し、全体の58%超を占めた。女性作家の割合もこの5年で13ポイント上昇した。

中国のSF小説、ネット文学が担い手に 作家の若年化も進む

北京市で開かれた中国SF大会で、展示品を見学する来場者。(2020年11月1日撮影、北京=新華社記者/鞠煥宗)

 読者サイドを見ると、月平均4割強の読者がSF連載作品を読んでおり、特に若者が読者層の中心を占めている。6月のデータによると、「95後」や「00後」の読者数は前年同月比44%超増加した。

 作家と読者の増加を受け、SFネット文学は人気、質ともに向上した。作品の洗練度が高まったことで、ここ数年はSF分野の大賞を受賞する作品も増えた。うち「重生之超級戦艦」「深空之下」「我在火星上」「千年回遡」の4作品は、中国SF銀河賞の「最優秀ネット文学賞」を前後して受賞した。