〝戦力外通告〟香川真司に前園真聖氏が緊急提言「日本復帰はJリーグ全体にとってもプラス」

進路が注目される香川真司(東スポWeb)

元日本代表MF香川真司(32)がギリシャ1部PAOKで正念場を迎えている。現地メディアでは今季就任したラズバン・ルチェスク監督が本人に〝戦力外通告〟をしたと報じられ、Jリーグをはじめ米国や中東カタールのクラブが動向を注視するなど周囲が騒がしくなってきた。代表復帰をあきらめていない元10番はどうすべきなのか。元日本代表MFで本紙評論家の前園真聖氏(47)が緊急提言を行った。

【前園真聖 Zoom up】ここにきて香川の去就がにわかに注目され始めました。僕らは報道を通じてしかわかりませんが、監督が彼に対して厳しいコメントをしたという話が現地で報じられました。それとともに移籍に関する話題もクローズアップされています。

米メジャーリーグサッカー(MLS)や好条件を用意していると言われる中東カタールのクラブが狙っているそうですし、古巣のC大阪をはじめ複数クラブが狙うJリーグに帰る選択肢もあります。Jリーグに関してはDF長友佑都(FC東京)やFW大迫勇也(神戸)ら日本代表のレギュラークラスが、戻ってきている事実もありますし、「日本でもう一度、プレーしてほしい」と思うファンがいるのは、当然のことだと思います。

そこで一番大事なのは、本人がどうしたいかに尽きると思います。海外でプレーすることにこだわりがあるのなら、日本のファンがどんなにJ復帰を望んでも、海外を貫くことが大事になるでしょう。逆に日本でプレーすることを香川自身が望んだとすれば、それがベストの選択になるわけです。どちらを選んでも代表復帰を目指すなら、所属クラブでの活躍がベースになるのは言うまでもありません。

先ほど、長友らがJリーグに帰ってくることに触れましたが、現役の代表でまだやれるときにJリーグに戻って、さまざまな面において還元していくのはチームに大きな影響を与えますし、Jリーグ全体にとってもプラスになります。これまでは海外でうまくいかなかったから、Jリーグに戻るようなイメージもありましたが、新しい流れができつつあるのは歓迎すべきことでしょう。

香川が、その流れに乗る考えを持っているかはわかりません。人それぞれこだわりは異なります。リトアニア1部スドゥバに加入したMF本田圭佑のように海外でのプレーを貫く選手もいますし、正解はないのですが、どのクラブに所属していようが香川にはピッチで躍動する姿を早く見せてほしいと思います。そこが復活への第一歩です。

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