【ボクシング】矢吹正道が拳四朗を破り新王者に!「勝ってしまったので…」引退撤回を示唆

新王者になった矢吹は喜びを爆発させた(東スポWeb)

ボクシングのWBC世界ライトフライ級タイトルマッチが22日、京都市体育館で行われ、挑戦者で同級1位の矢吹正道(29=緑)が、王者の寺地拳四朗(29=BMB)を破り新王者となった。

気合十分の表情で入場の矢吹だったが、1ラウンド(R)から王者の鋭いジャブに翻弄される。それでも時折、かく乱するかのように右フック、左ボディーで飛び込んでいった。すると4R終了の公開採点でジャッジ2人から支持。

攻勢を強める拳四朗にロープを背負う場面が目立ち始めるが、必死に応戦。壮絶な打ち合いへと発展していく。9Rにはさらに前に出る拳四朗の右目上をヒッティングによって流血を誘った。

そして迎えた10R。なりふり構わず仕留めにかかる王者に防戦一方となったが、一瞬の勝機を見逃さず攻撃。そこから一気のラッシュでロープにくぎ付けにし、ここでレフェリーが試合を止めた。

初の世界戦で、悲願の新王者となった矢吹は「途中、諦めてしまおうかと思ったが、セコンドの掛け声や皆さんの応援で最後まで頑張れることができました。この試合で死んでもいいと思ったが生きて勝つことができました」と喜びを爆発。王者としての今後についても「勝っても負けても引退するつもりだったが、勝ってしまったので考えます。拳四朗選手も絶好調じゃないかもしれないけど、機会があれば絶好調同士でやりたい。時が来たら戦うかもしれない」と早くも再戦を見据えた。

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