長崎県 感染ステージ2に 佐世保の緊急事態宣言 24日までで解除へ

県内の感染者数の推移

 長崎県の中村法道知事は22日の臨時記者会見で、県内の新型コロナウイルス感染の広がりを示す5段階のステージについて、25日から「2」(注意報)に引き下げると発表した。佐世保市に発令している県独自の緊急事態宣言と飲食店などへの営業時間短縮要請は24日までで解除。県民限定の県内宿泊割引キャンペーン「ふるさとで“心呼吸”の旅」は25日から再開する。
 現在のステージは佐世保市が最高の「5」(緊急事態宣言)、それ以外が「4」(特別警戒警報)。県内全域の「2」は7月29日以来となる。中村知事は「県民の協力で感染状況は改善されている。今後は経済活動の拡大に向けて力を注いでいきたい」と述べた。
 県内全域の同宣言と時短要請は12日までで佐世保市を除いて解除し、同市だけ30日まで延長していたが前倒しした。
 県内の新規感染者は大幅に減少。県によると、9月8日からの1週間で202人だったが、15日からの1週間は97人に半減した。このうち佐世保市は83人から21人に減った。22日時点の県全体の専用病床使用率は13.9%、1週間の人口10万人当たりの新規感染者数は6.9人で、ステージ2の水準に下がった。
 一方、知事は県外由来や飲食関連の感染者がまだ4割を超えているとして感染対策の継続を呼び掛けた。9月の新規感染者(21日時点、642人)の3割を児童生徒が占め、その7割以上が家庭内で感染していると強調。家庭内にウイルスを持ち込まないよう注意を促した。
 今後、感染が拡大して保健所業務が逼迫(ひっぱく)する場合に備え、自宅療養者の食料調達などの生活支援で連携するため、各市町と協議を始めたことも明らかにした。
 8月10日から停止していた県内宿泊割引キャンペーンは23日から予約を受け付け、25日宿泊分から適用する。利用期間は第1、2弾ともに12月31日まで。県は国の飲食業界支援策「Go To イート」や同キャンペーンの飲食店などで使える地域限定クーポンの対象を、第三者認証制度で感染防止策を徹底した店舗に限定する方向で検討している。認証店舗を増やす狙いがある。
 学校の部活動は平日の2時間程度に制限していたが、25日からは休日も可能に。県内に限り他校との交流も認める。

© 株式会社長崎新聞社