白洲迅の人生を変えた人とは? 「シャイボーイだった僕がコミュニケーションが取れるように」――「どうせもう逃げられない」インタビュー

現在放送中の連続ドラマ「どうせもう逃げられない」(MBSほか)。原作は、小学館「プチコミック」にて連載された一井かずみさんの大人気漫画で、一見チャラくていい加減に見えるデザイン会社の社長と、そのデザイン会社にアルバイトとして採用された、平凡なOL生活に憧れる不器用で真っすぐな女性との恋を描いたピュアなラブストーリーです。

恋に本気になれないデザイン会社の社長・向坂拓己を演じるのは、今年だけでも「リコカツ」(TBS系)、「私の夫は冷凍庫に眠っている」(テレビ東京系)、「刑事7人」(テレビ朝日系)などのドラマに次々と出演し、ABEMAオリジナル恋愛番組「私たち結婚しました」では、女優・堀田茜さんとの“7日間の結婚生活”を送るなど、新たな一面を見せている俳優・白洲迅さん。第1話では、白洲さん演じる拓己と横田真悠さん演じるアルバイト・野田蔵なほとの出会いが描かれましたが、2人が急接近していく第2話(9月23日放送)を前に白洲さんを直撃しました! ドラマの見どころはもちろん、タイトルにちなみ「逃げられない!」と感じた体験や、人生を変えてくれた人などについてもお伺いしました。

――初めて台本を読んだ時の感想を教えてください。

「まずは台本を読んで、なほがすごく素晴らしい女性だなと感じました。欠点がないのではないかと思うくらい。なほは人にだまされやすいゆえに悩みも抱えている。でも、苦しんでいるけど、くじけず立ち上がる姿には心を打たれましたね」

――漫画の映像化ということで、人気の高いキャラクター・拓己を演じることにプレッシャーは感じますか?

「感じますね。いろんな原作ものに出演させていただきましたが、漫画好きの方が見て、なんか違うなとできるだけ思われないようにと、心掛けて演じています。僕も漫画好きだからこそ、原作を大切にしてやっていきたいですね」

――漫画好きということですが、少女漫画は読まれますか?

「最近はあまり読めていないですが、よく読んでいた学生の頃は、キュンキュンしたり、こんな男になりたいなって思っていました」

――ヒロイン・なほを演じる横田さんの第一印象と、撮影が進んでいく中で関係性に変化したところがあれば教えてください。

「バラエティーに出演している横田さんを見た時、ふわふわしていて面白い子だなという印象を勝手に抱きました。実際にお会いして、もちろんそういう面もありつつ、撮影をしていくうちに礼儀正しくて、真面目で筋が通った子だなと感じましたね。あと、僕自身、人見知りで自分からコミュニケーションを取る方ではないけれど、横田さんは僕よりも人見知りで、さすがに僕から話し掛けにいきました。今ではようやくコミュニケーションが取れるようになってきましたが…(笑)」

――現在絶賛撮影中ということで、このドラマは恋愛だけではなく拓己の浮き沈みのある人生も描かれているかと思います。拓己を演じる上で難しさはありますか?

「拓己は楽しい時は楽しむ、苦しい時は苦しむという、その時に起きていることに反応する。とてもシンプルなように聞こえるけれど、実は一番難しかったりします」

――そんな拓己は、なほのどんな部分にひかれていったと思いますか?

「ドジな部分だったり、自分のことを後回しにして他の人を優先する姿などを目にしていく中で、守ってあげたいという感情があふれ出て、ひかれていったのかなと思います。あと、笑顔かな。なほのキラースマイルには一瞬で心を撃ち抜かれるし、拓己的には、すごく救われているのかなと。ぜひ、なほのキラースマイルを堪能してほしい(笑)」

――拓己にとってなほは大きな存在であり、人生を変えてくれた1人になっているということですよね。白洲さんご自身にもなほのように人生を変えてくれた人はいますか?

「それは芸能界に入るきっかけをくれた、母の幼なじみですね。まさに人生を変えてくれた人かな。この業界に入ったことで、シャイボーイだった僕は、いろんな人とコミュニケーションが取れるようにもなりました。そこは一番変わったところかな。だけど、芸能界に入る前の僕を知る地元の友達に今のこういう姿を見られているのは…正直、恥ずかしい。でも、僕が出た作品を見て、『見たよ』『あの女優さんと共演ができてうらやましい』と言ってくれるのは、うれしいです」

――白洲さんは今年でデビュー11年目になりますね。タイトルにちなみ、これまでに「逃げられない!」と感じた体験をしたことはありましたか?

「それはデビューして初仕事となった舞台(ミュージカル「テニスの王子様2ndシーズン」)ですね。本番が始まってから舞台の裏で心臓がはち切れるくらい緊張して、この場から逃げたいと思ったのは今でも覚えています」

――貴重なお話をありがとうございました! 最後にドラマの見どころを含めて、視聴者の皆さんに向けてメッセージをお願いします。

「純粋なラブストーリーとして、ヤキモキしながら見ることができる作品になっていますし、 “女神様”のような、なほの存在に救われる拓己の生き様にも注目して見ていただけたら。あと、なほを応援したくなるようなシーンもたくさんあるので、そこも楽しんで見てほしいです」

――ありがとうございました!

【プロフィール】

白洲迅(しらす じん)
1992年11月1日生まれ。東京都出身。さそり座。A型。主な出演作に、映画「Life 線上の僕ら」「10万分の1」(2020年)、ドラマ「学校のカイダン」「愛してたって、秘密はある。」(ともに日本テレビ系)、「僕はまだ君を愛さないことができる」(フジテレビ)、「僕らは恋がヘタすぎる」(ABCテレビほか)、「私の夫は冷凍庫に眠っている」(テレビ東京系)、「リコカツ」(TBS系)、「刑事7人」(テレビ朝日系)、ABEMAオリジナル恋愛番組「私たち結婚しました」などがある。

【番組情報】

ドラマ特区「どうせもう逃げられない」
MBSほか
木曜 深夜0:59~1:29
※地域によって放送日時が異なります。

取材・文/村谷美和(TBS・MBS担当) 撮影/蓮尾美智子

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