いきな家 〜 体にやさしくておいしい「えびめし」の移動販売店。岡山名物をテイクアウトで楽しめる

「えびめし」を知っていますか。

えびめしは岡山を代表する名物グルメのひとつです。

名前のとおりエビを具材にした焼飯で、黒い色をしているので見た目のインパクトがあります。

そんなえびめしを、移動販売でテイクアウトできる店があるのです。

それが「いきな家」。

倉敷市のほか、総社市や早島町などの商店の駐車場やイベンなどに出店しています。

人気のおいしいえびめしが、自宅で食べられるのはとてもうれしいですよね。

いきな家のえびめしの特徴やこだわり、店の歴史などを紹介しています。

いきな家は岡山名物・えびめし専門の移動販売店

取材時はTSUTAYA中庄店に出店

いきな家は「えびめし」専門の移動販売店です。

倉敷市内を中心に総社市や早島町などのスーパーマーケットや商店の駐車場などで販売しています。

えびめしの写真と店主の似顔絵、えびめしのノボリが目印のキッチンカー

いきな家の出店スケジュールは、公式SNSで定期的に更新されているので確認してください。

  • Facebook
  • Instagram
  • Twitter

いきな家ではポイントカードを発行しています。
ポイントカードは紙のものと、LINEポイントとを選べるので便利です。

なお、えびめしは東京で発祥し、岡山名物として人気の洋食です。

エビがゴロゴロと入った真っ黒い色をした焼飯で、見た目のインパクトがあります。

いきな家のメニュー

価格は消費税込。2021年(令和3年)8月時点の情報

提供:いきな家

いきな家のメインメニューは、もちろん「えびめし」です。

しかも通常のえびめしだけでなく、いろいろな種類のえびめしがそろっています。

取材時はレギュラー6種類に、時季限定の「オムたん(オムえびめし 担々風)」(800円)の、全7種類ありました。

明太マヨえびめし(700円)
オムたん(800円)

えびめし自体は全メニュー共通で、トッピングなどが異なっています。

またいきな家は、えびめしを盛りつける容器にもこだわりがあります。

耐水性・耐油性があり植物由来の原料でできた容器を使っているのです。

しかも丈夫で深さもあるため、中のえびめしが潰れません。

取材時は、えびめしを買ってから40分後くらいに食べましたが、まだ熱々でした。

さらに、いきな家にはサイドメニューもあります。

提供:いきな家

3種類の味がある「えびスティック」や、欧風アイスプリンの「カタラーナ」などがありました。

取材時は残念ながら、えびスティックは売り切れ。

なお、えびめしやサイドメニューのほかにいきな家グッズとしてオリジナルバッジも販売しています。

売上の一部が、平成30年7月豪雨で被災した真備町での写真洗浄サービスに寄付されるとのことです。

いきな家のおすすめ

いろいろなえびめしがそろう、いきな家。

すべてのメニューには、コールスローが添えられています。

コールスローは、えびめしの付け合わせの定番

たくさんのメニューのなかから、おすすめのものを紹介しましょう。

「えびめし」はプリプリのエビと独自のソースの味わいが決め手

いきな家の看板メニューで、一番人気の「えびめし」。

えびめしの上には、炒り卵がかかっていました。

ごはんは艶やかな飴色をしていて、食べるとえびめし特有のコクのある甘味と香ばしさがフワッと広がります。

タマネギは、キレイな飴色に炒められています。

シットリしながら、ふっくらとした弾力ある食感

ごはんの中に適度なシンナリ感もありながらシャキシャキ感もあるタマネギの食感がアクセントになり、タマネギの優しい甘味もシッカリと感じ、ごはんの味わいと合います。

エビはスプーンと同じくらいに大きく、厚みがある

エビは、かなりプリプリとした食感で、エビの風味が濃厚。

ほかの具材といっしょに食べても、エビの存在感があります。

「オムえびめし」はフワトロの玉子で女性に人気!

過去の購入時に撮影

オムえびめし」は、えびめしをオムライスのように玉子でくるんだものです。

玉子の上からは、タップリのデミグラスベースのソースとケチャップソースがかかっています。

玉子はトロトロのフワフワ。

過去の購入時に撮影

玉子の風味とえびめしの味わいのハーモニーに、トロッとしながらもフンワリ感もある玉子の食感が加わって、なんともいえない絶妙のおいしさです。

オムえびめしの派生で「明太マヨオムえびめし」もあります。

「焼肉えびめし」は豚バラ焼肉のトッピングで満足感高し

焼肉えびめし」は、えびめしに焼肉をトッピングしたもの。

焼肉は、豚バラ肉を香ばしく焼いたものです。
さらに温泉玉子もトッピング。

スタミナバッチリで、食べごたえがありそうなメニューですね。

豚バラ肉は脂身の甘味と肉のうま味があり、食が進みます。

しかも豚バラ肉は、厚みがあるのでうれしいですね。

えびめしと豚バラ焼肉は、意外にも相性バッチリです。

「ロコモコえびめし」はチーズハンバーグと目玉焼きが載って豪華!

ロコモコえびめし」は、その名のとおりハワイ名物のロコモコ風のえびめしです。

えびめしの上にチーズ載せハンバーグをトッピングしています。

さらに温泉玉子もトッピングしている豪華なえびめしです。

チーズは溶けてトロトロになっていました。

中のハンバーグは、肉感があっておいしいです。

半熟の玉子を割ると、おいしそうな黄身が流れ落ちてきます。

「スペシャルえびめし」は揚げもの3種がトッピングされたガッツリ系

過去の購入時に撮影

スペシャルえびめし」は、文字どおり特別感のあるえびめしです。

なんと3種類の揚げものがトッピングされています。

トッピングしているのは、エビフライヒレカツ旨辛チキン

エビフライ (過去の購入時に撮影)
ヒレカツ (過去の購入時に撮影)
旨辛チキン (過去の購入時に撮影)

しかも、一つひとつが食べごたえありそうです。

さらに温泉玉子も載っています。

過去の購入時に撮影

とにかくお腹いっぱいになりたいというかたにおすすめの、ゴージャスなえびめしです。

とてもめずらしい岡山名物・えびめしの移動販売をおこなういきな家。

店主の服部英樹(はっとり ひでき)さんへ話を聞きました。

いきな家の店主・服部 英樹さんへのインタビュー

とてもめずらしい岡山名物・えびめしの移動販売をおこなういきな家

店主の服部英樹(はっとり ひでき)さんに開業の経緯や店のこだわり、今後の展望などの話を聞きました。

経験を生かし、体にやさしい「えびめし」専門の移動販売を開始

──開業の経緯を知りたい。

服部(敬称略)──

もともと私は「いんでいら」というえびめしを看板メニューとした洋食店で長年にわたり調理人として働いていたんです。

そこでは毎日、えびめしをつくっていましたね。

その後いったん料理の世界を離れ、介護職を経て栄養士になりました。

そして働きながら、休日などにときどきイベント出店し、露店でえびめしを調理・販売していたんです。

このとき私のえびめしが大変好評でして。
それで手応えを感じたのと、私自身の体調面を考え、独立することにしたんです。

ただ店舗を構えるより、それまでの露店の経験を生かしたような形態のほうが効率がいいと考え、移動販売にすることにしました

店などに出店すれば、その店に来たお客さんが寄ってくれるので、集客ができると考えたからです。

それで2018年(令和元年)に、いきな家を開業しました。

──露店や移動販売でのえびめしはめずらしいが、それはなぜ?

服部──

単純に、私の武器・得意分野がえびめしだからですね。

長年、ほぼ毎日えびめしをつくってきましたから。

ただつくるだけでは勝負できないと思っていました。
私ならではのものを加えないとダメだと。

それで「食材にこだわった、体にやさしいえびめしをつくろう!」ということにしました。

事前の集客見込みと違い、実際の集客には時間がかかった

──開業して苦労した点はある?

服部──

当初、店の敷地内に出店するということで、ある程度の集客ができるとの判断で開業しました。

しかし実際に店を出してみるとまったくお客様が来なくて
0人という日もありました。

ですが当店でえびめしを買ったお客様が、当店のえびめしを大変気に入ってくださり、リピーターになってくれました。

そして、口コミで買っていただけるお客様も増えてきまして。

その繰り返しで、少しずつお客様が増えていきました。

今では出店場所の店に用があるついでにいきな家に寄るのではなく、いきな家のえびめしを目当てにやって来てくださるお客様も多いです。

──キッチンカーの準備などは大変だったのでは?

服部──

実はそんなに大変ではなかったんですよ。

中古で購入した移動販売用車を、私自身がキッチンカー仕様に改造しました。

時間はかかりましたが、楽しみながらできたので苦労した感じはないですね。

調理器具などの一式は、露店時代のものを流用できますし。

だから開業資金も節約できました。

──いきな家という店名の由来は?

服部──

愛媛県越智郡(おちぐん)上島町(かみじまちょう)の芸予諸島にある生名島(いきな)・生名(いきな)地区に由来しています。

私はミニバイクが趣味でして、生名島にある生名サーキットへよく行っていました。

思い入れのある土地だったので、店名としていただいたんです。

いきな家のえびめしは食材にこだわり、体にやさしくおいしい

──店のこだわりを教えてほしい。

服部──

当店のえびめしは、食材にこだわっていて、しかも体にやさしいんです。

えびめしのメインとなる米は、岡山県産のアケボノが100パーセント。
これに雑穀米を加えています。

そのため、ミネラル・ビタミン・食物繊維が豊富で、栄養バランスのよいえびめしなんです。

調味料にもこだわりました。

当店のえびめしは、マーガリンと化学調味料は一切使っていません

単においしいだけではない、体にやさしいえびめしを目指しました。

なお、米と並ぶえびめしの主役のエビは「アクアキング」という種類にこだわっています。

アクアキングはプリプリ感が強めなのが特徴で、えびめしのなかでエビの存在がハッキリと感じられるんです。

えびめしをおいしく保つ、自然由来のこだわりの容器

いきな家のえびめし容器 旧型(左)と新型(右)

──テイクアウト店ならではの工夫は?

服部──

容器へのこだわりですね。

テイクアウトですから、どうしても食べるまでにある程度の時間が経ってしまいます。

時間が経ってもおいしく食べられるように、えびめしを盛りつける容器にはとてもこだわりました

耐水性・耐油性があり、適度な通気性もある容器なので、できたてのえびめしを入れても結露したり蒸れたりしにくいんです。

だから、時間が経ってもえびめしをおいしく保てます。

また容器のまま電子レンジで温められるのもポイントです。

さらに容器は植物由来の材質で、自然環境にも配慮しています。

植物由来といっても、とても丈夫ですよ。

以前使っていた容器は少し浅めだったので、中のえびめしが押さえつけられたりしました。

そのため同じ材質で深みのある容器に変更しましたので、今は中のえびめしが押さえられたりしないように改善しています。

今後は県外イベントなどにも出店して、えびめしのおいしさを広めたい

佐藤あんずコラボレーション広告 (提供:いきな家)

──今後の展望ややってみたいことがあれば、教えてほしい。

服部──

2020年(令和2年)から新型コロナウイルス感染症が流行しました。

イベント出店は減りましたが、商店への出店では売上が増えています。

当初はとても不安でしたが、テイクアウト販売の需要が増大し、結果的に当店にとってプラスになったのは幸いです。

コロナ禍が落ち着いたらイベントも増えると思います。
そのときは県内だけでなく県外にも積極的に出店してみたいですね。

今まで県外出店は、福山や四国などごく近隣のみ。

えびめしの存在自体を知らない遠方の地域へ出店して、岡山名物えびめしのおいしさを広めたいです。

あとは、ご縁がありまして歌手の佐藤あんずさんとコラボレーションし、コマーシャルソングを歌ってもらうことになりました。

佐藤あんずさんといきな家で相乗効果が出るように、ともにがんばっていきたいですね。

佐藤あんず いきな家コラボレーションCM

  • いきな家にいきなや!(CM)
  • いきな家リリック(歌入り)

自宅でも味わえるいきな家の岡山名物えびめし

香ばしい風味となんともいえない独特の味わいがたまらない、岡山名物・えびめし。

そんなえびめしが自宅で楽しめるのは、とてもうれしいです。

しかもこだわりの容器で、家に持ち帰ってもできたて直後のおいしさを楽しめるのも魅力。

コロナ禍で持ち帰り需要が高まっています。

いきな家はいろいろな場所に出店しているので、SNSで確認して、ぜひいきな家のえびめしを味わってみてください。

© 一般社団法人はれとこ