中国恒大経営危機で広州FCカンナバーロ監督が契約解除 現地メディア報道

広州FCを率いたファビオ・カンナバーロ監督(ロイター)

経営危機に陥っている中国の不動産大手・中国恒大集団傘下サッカー広州FC(前・広州恒大)が、ファビオ・カンナバーロ監督(48)の契約を解除したと中国メディアが報じた。

これまで、惜しみなく金銭を注ぎ込み広州FCを強化。名将・マルチェロ・リッピ氏や数々の外国人助っ人と契約を結び、アジアチャンピオンズリーグ(ACL)を2度制覇する強豪に成長した。現在の監督は元イタリア代表のカンナバーロ氏が務めている。

しかし親会社の中国恒大が巨額の負債を抱え、前例のない危機に直面している問題がクラブを直撃。中国メディア「西北望看台」によると、カンナバーロ監督は休暇中のイタリアから23日に帰国予定だったが、これをキャンセル。2022年まで契約が残り、監督自身は引き続き指揮を執ることを希望していたが、クラブからの途中解約の要請に同意したという。今後は元中国代表の鄭智氏が暫定的に指揮を執ると報じている。

すでに、中国メディアは同社がクラブ運営から手を引き、広州政府が株式の約10~15%を、残りの株式は地元の国有企業が取得する形で支援する可能性を報じているが、先行きは不透明だ。今季は蘇寧グループの経営危機で江蘇FCが運営停止。中国サッカー界が大きく揺れている。

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