【中国】Z世代の勤務時間が短縮傾向[経済]

背景にライフスタイル重視か

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中国の「Z世代(一般的に1995~2009年生まれ)」と呼ばれる若年層の勤務時間が、94年生まれ以前の世代に比べ短くなっていることが人材紹介会社の調べで分かった。仕事だけではなく、自身のライフスタイルを重視する傾向が背景の一つとみられる。若い世代の間では、「ライブ配信販売員」などといった新興の職種に対する興味が高まっている現状も浮き彫りとなった。

中国の人材紹介サイト「智聯招聘」がZ世代の就業に関する調査報告をまとめた。調査対象者の数などは不明。

第一財経日報(電子版)などによると、「1日当たりの勤務時間が9時間を超える」と答えた「95後(95年以降生まれ)」は33.4%、「00後」は28.8%。「75後」の42.9%、「65後」の37.9%、「85後」の37.5%をそれぞれ下回った。

Z世代はポストに就く就業者が相対的に少ないことも勤務時間に影響していると考えられるが、第一財経日報は「若年層のライフスタイルが多様化する中、Z世代にとって仕事は生活の全てではない」と指摘した。

業種別での勤務時間9時間を超えるZ世代の割合は、自動車・生産・加工・製造業が44.8%、不動産・建設業が44.1%と目立って多く、金融業の36.5%、生活サービス業の35.0%、文化・メディア・娯楽・スポーツ業の34.0%と続いた。最も比率が低かったのは貿易・リース・消費財業界の17.9%。

一方、勤務時間が「8~9時間」の比率は00後が世代別トップの43.2%。95後は40.4%と2位につけた。

仕事に臨む姿勢に関する設問で、「理想を追求し、仕事を行う中で自我を実現したい」と考えていたのは95後が27.6%、00後が30.8%となり、85後(33.7%)や75後(35.5%)に比べ低い比率となった。「仕事をさぼるのが常態化している」95後は2.2%、00後は3.4%それぞれいた。85後と75後は1%台だった。

5割以上のZ世代は現在仕事上で直面する問題として、「仕事に価値と意義を見出せず、自分が道具になった感覚を持つ」と考えていた。65後に比べ15ポイント以上高かった。「仕事が非常に忙しく、仕事量と収入が比例していない」との考えも4割を超えた。

求職時に注目する点は「仕事の忙しさと残業時間の長さ」が95後、00後ともに6割を超え、75後以前の世代から20ポイント以上高かった。「オフィス環境」は95後が37.8%、00後が46.0%。85後以前の世代はともに2割台で、00後がオフィス環境を重視していることが見て取れる。

Z世代女性の49.4%は「自宅から会社への距離(近さ)」、48.4%は「リラックスした職場の雰囲気」を求職時の注目点に挙げ、ともに男性の比率を13ポイント超上回った。

Z世代の平均月給は男性が6,726元(約11万4,000円)、女性が5,831元となり、男女には1,000元近い開きがあった。管理職に就いているZ世代の男性は22.8%で、女性の比率を約10ポイント上回った。

勤務時間9時間を超えるZ世代の月給は、1万~1万9,999元が最多比率の44.3%で、7,000~8,999元は39.0%、5,000~6,999元は36.8%の順だった。

■00後の2割がネット業界

Z世代にはインターネット関連業界が人気の就職先のようだ。

就業先に関する設問では、95後の14.7%、00後の20.1%が「IT・通信・電子・インターネット」と回答。65~75後の10%未満、85後の10.8%に比べ比率が大きく上がった。就業を希望する業界は、95後の24.8%、00後の31.1%がネット業界と答えた。00後の回答比率は85後以前の世代からそれぞれ2倍以上を記録した。

新興の職種にも注目が集まっている。動画配信を通じた実演販売「ライブコマース」のライブ配信販売員などといった「新興の職種に就業している、就業を希望する」と答えたZ世代は7割を突破。中でも00後は76.0%となり、75後以前の世代(40%台)を大きく上回った。女性(73%)の方が男性(65%)よりも就業したい比率が高かった。

Z世代が新興の職種を希望する理由は、65%が「高収入で福利厚生の待遇が良い」と説明。具体的になりたい職種では動画配信者や動画配信の食品体験員、電子商取引(EC)の実況者、ゲーム紹介員などが上位に挙がった。

「フリーランスとして働いている、働くことを希望する」95後は85.2%、00後は88.1%。75後以前の世代を約10ポイント上回った。