熊本初の男子プロサーファー誕生 益城町の本田(湧心館高) 5度目で試験突破

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空中で横回転する大技のエアリバースを決める本田孝義=6月、宮崎県(本人提供)

 東京五輪に採用され、注目を集めたサーフィンで、熊本初の男子プロが誕生した。湧心館高通信制3年の本田孝義(17)が、5度目の挑戦となった今月上旬のプロ試験を突破。「練習漬けの毎日。つらさもあったが、家族の支えで乗り越えられた」と日焼け顔に白い歯をのぞかせた。

 愛好家の父孝文さん(50)に導かれ、3歳から波に乗った。生まれも育ちも益城町。海に出られない平日は、スケートボードで感覚を磨き、動画を見てイメージトレーニング。週末は両親の送迎で宮崎など県外に足を延ばし、オーストラリアや米国西海岸への武者修行で技術を磨いた。

 中学3年からプロを目指したが、家族のサポートを受けるのは高校までと決めていた。「今年はラストチャンス」。4月に全日制から通信制高校に転校し、より競技に集中できる環境を選択。今夏五輪で銀メダルを獲得した五十嵐カノア(木下グループ)の活躍にも高みを目指す気持ちを強くした。

サーフィンのプロ試験に合格した本田孝義。父孝文さん手作りにスケートボード用コース(左)でも波乗りの感覚を磨いた=益城町の自宅

 今月上旬、茨城県大洗町で行われた競技会形式の試験は、アマ選手による予選を通過し、プロ3人と同組で競う本戦へ。うねりを伴う変化の激しい波だったが、「いろんな場所で対応力を磨いてきた」という経験が生きた。果敢に1発目の波を捉えてポイントを獲得し、その後も安定したライディングを披露。堂々の組2位でプロ認定を受けた。

 プロとして賞金大会に出られるようになる。県内の先駆者として強敵の胸を借りながら、地元の底辺拡大も気に掛ける。「熊本でサーフィンをやっている子どもは10人ぐらい。(プロで活躍し)レベルアップにつなげたい」と意気込む。(河北英之)