運動施設 開放する?しない? 自治体に差 コロナ長期化、横並びやめ独自判断「市民の理解得られない」 鹿児島

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感染拡大防止のため、一般利用休止を伝える張り紙=いちき串木野市総合体育館

 新型コロナウイルス「まん延防止等重点措置」適用下の鹿児島県内で、公共運動施設の開放状況に自治体間で差が生まれている。対策強化区域の鹿児島市をはじめ、措置の期限である30日まで施設を休止する市町村が多い中、横並びをやめ、地域の感染状況を踏まえた独自判断で、市民やスポーツ少年団に門戸を開く自治体が出ている。

 「市内の感染状況が改善していることから、スポーツ少年団活動の自粛については解除することとしました」。日置市教育委員会は10日、市スポーツ少年団本部との連名で文書を各団へ通知し、13日からの活動を認めた。

■庁内議論

 3密回避や感染対策の徹底はもちろん、練習試合などの自粛は続くが、8月14日から続いていた活動休止は1カ月ぶりに解かれた。

 担当者は「感染者が減る中、活動再開の要望が多く寄せられた。感染防止との両立へ向け庁内で議論した結果」と話す。市は公共施設も、市民限定などの条件付きで9月13日から一部再開。利用制限が続く鹿児島市民などから、11、12日だけで数十件の問い合わせがあったという。

 いちき串木野市は13日から市民向けに屋外施設利用を解禁。30日まで休止の屋内施設も、市内のスポ少と部活動に限って貸し出す。志布志市でもスポ少各団へ、17日から活動再開、25日から練習試合や合同練習を認める文書が送られた。

■首長意向

 公共施設休止が続く薩摩川内市のスポ少指導者は「周辺自治体のスポ少活動が止まったままで、仕方ないという雰囲気が漂っている」。大隅地区の指導者は「スポ少指導者は公務員が務めるケースも多く、役所に強く言えない状況もあるのでは」と内情を漏らす。

 なぜ対応に差が出るのか。ある自治体の担当者は「これまでは国や県の指針に従う横並びの対応でよかった。しかし、コロナ禍が長期化し、独自判断を下していかないと市民の理解が得られない局面に来ている」と明かした上で、「首長の意向も大きく働く。今後こうした判断の差は広がるだろう」と話す。

 感染防止対策を徹底しながら、市民生活をどう取り戻していくか。長引くコロナ禍のもと、自治体の臨機応変な対応力が問われている。