『ホワット・イフ』第7話レビュー 宇宙規模のパーティを続けたらあっという間に地球は滅びる!

イラスト:じきどらむ

世界中のマーベルファンが待っていたマーベルスタジオ初のオリジナルアニメーションシリーズ『ホワット・イフ…?』がディズニー+で配信されています。

「MCUで登場したキャラクターがもしも別の運命を歩んでいたら」というヒーローたちの“もしも”を描く本シリーズは『アイアンマン』から『アベンジャーズ/エンドゲーム』までのインフィニティ・サーガ全23作品中から選りすぐりの“もしも”が全18話で制作されています。

そんな“もしもの物語”をマーベルが三度の飯より大好きな私じきどらむが、毎週水曜日に配信される作品の魅力を書いていきたいと思います。宜しくお願い致します!


第7話『もしも…ソーがひとりっ子だったら?』レビュー

第7話目の“もしも” は【もしも…ソーの父親であるオーディンが氷の巨人の王レウフェイの子ども(ロキ)を拾った後に、アスガルドに連れて帰らずに王レウフェイに返したことで、弟がいなくなってしまったソーがわがままでパーティ好きなひとりっ子になってしまったら】です!

まず初めに、今回登場するソーとロキの関係性についてご紹介致します!

アスガルドで国王の座を争っていた兄弟、雷神のソーと悪戯の神であるロキは実際には血縁関係がある訳では無く、ロキはソーの義弟です。オーディンが氷の巨人族との平和条約を結ぶ為に養子にしました。ただ、今作ではオーディンがロキを養子にはしなかった事で、ソーが頼り甲斐のある一人前のヒーローになる為に必要な条件だった強烈な兄弟関係が無くなってしまいました。その結果、彼は自由奔放でパーティが大好きな青年に育ってしまったのです!

今作では『マイティ・ソー』冒頭の、ジェーン・フォスターとダーシー・ルイスがオーロラ観測をしていたら、異星人の襲来に気づくする場面から物語が始まります。父と母、そしてヘイムダルからの監視を逃れたソーがパーティを開催する為に仲間たちと共に地球を訪れます。地球にはハワード・ザ・ダックやコレクターの姿もありますが、中でも1番驚いたのが氷の巨人族の王子になっていた巨人のロキです。姿が変われど「兄弟同然」と仲睦まじくはしゃいでいる様子を見て胸が熱くなりました…!

第7話の“もしも”で強く感じた事は、宇宙規模のパーティを続けたらあっという間に地球は滅びるということです。他のエピソードよりコミカルで明るいストーリーでしたが地球にはしっかりと被害が出ていました。世界文化遺産のストーンヘンジや自由の女神を壊しに壊し、地球が本当に危険な時にしか呼べないキャプテン・マーベルを要請するレベルでした。ソーとキャプテン・マーベルの戦いは言葉通りの世界を股にかけての戦いで、とても見応えがありました!

また、ロキの重要性が描かれている回でもありました。ロキはソーが一人前の王になる為の成長に必要な存在であり、地球でアベンジャーズが結成するキッカケも悪戯の神であるロキの行動でした。オーディンがロキを養子にしない世界では、観察者のウォッチャーでさえも予想が出来ない出来事が発生してしまうのです…!


次回予告

次回9月29日(水)に配信される物語は【もしも…ガモーラvsトニー・スタークが実現したら】です。

残りの話数が2話になってしまったので、最終話は【もしも…インフィニティーウルトロンが襲撃してきたら】になると予想が出来ます。

『ガーディアンオブギャラクシー』と『アベンジャーズ エイジオブウルトロン』を予習する事でより一層楽しめると思いますので、是非予習してから第8話を視聴してみてください!


じきどらむ
映画の魅力に取り憑かれた20代の映画ライター。デザイン系の大学卒業後、本業以外の全ての時間を映画に注ぎ込み、映画・アニメやイベントの体験レビュー等をnoteにて執筆。相棒はポップコーンとジンジャエール。

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