韓国の裁判官に過労死相次ぐ 日本の3倍超の事件数が原因か

韓国の裁判官が「ブラック」な職場環境に苦しんでいるようだ。韓国判事一人が担当する年間の事件数が日本の3倍を超えたことが分かった。

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韓国の最高裁裁判所行政処が23日に公開した「各国裁判官の仕事量の比較と、韓国の裁判官の過労現況」資料によると、2019年基準で韓国裁判官の数は2966人であり、同年に本案受理された民・刑事事件数は137万6438件であった。判事1人が464.07件の事件を担当する形になる。

一方、ドイツは、裁判官1人当り89.63件、フランスは196.52件、日本は151.79件を担当することが分かった。つまり、韓国裁判官が毎年処理する事件の数はドイツの5.17倍、フランスの2.36倍、日本の3.05倍になる。

ドイツのようなレベルに裁判官の担当事件数を減らすには、韓国裁判官の人数を1万2390人増員しなければならないとされ、日本のレベルになるには6012人、フランスレベルになるには4038人増員しなればならない。

このような数値は、民事および刑事本案に限って算定したものであり、本案以外の事件や非訟事件の数を追加すると、韓国の裁判官の一人が担当する事件数はさらに増える。

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裁判官が担当する事件の数が多いため、業務の負担による裁判官過労死が繰り返し発生している。

韓国最高裁によると、昨年はソウル西部地裁部長判事、2018年にはソウル高裁部長判事、2015年にはソウル南部地裁裁判官、2013年にはソウル中央地裁部長判事、2012年には蔚山地裁部長判事が過労死したことが分かった。

裁判官の間でも負担が過重だという声が出ている。去る2月、全国裁判官代表会議が主催した討論会「裁判官の負担の分析と、望ましい裁判官定員に関する模索」の発表資料によると、裁判官対象アンケート調査の結果、回答者の89%は裁判官の増員が必要だと答えた。

また、回答者の65%は、「職務の遂行のために身体の健康に影響を受ける」と答え、52%は「職務の遂行に起因するバーンアウト経験がある」と答えた。週平均勤務時間が52時間を超えるという回答は48%に上った。

この報道をみた韓国のネットユーザーからは、

「これを機にAIに変えるのはどうか?担当数が減るよ。ロボットがしっかりしてる」

「裁判官の方々が過労に苦しむと、新しい判決が出てくるのは難しいですね・・・裁判官も研究の時間も持ってお互いに意見交わしてこそ、国民が納得できるような法治ができます…」

「判事を増やせよ。それが嫌なら一人千件はやれ」

「だから毎回、執行猶予ばかり付けるのか?」

「1審で十分なのに3審までするから…」

「AI裁判を推薦します」

などのコメントがネット掲示板に投稿されている。

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