中田英寿さん、水出しほうじ茶をプロデュース 豊かな香りで食事にマッチ【にっぽん食べ歩き】

オンライン発表会で製品の魅力を話す中田英寿さん

 元サッカー日本代表の中田英寿さんがプロデュースした「水出し 一番焙煎(ばいせん) 加賀棒ほうじ茶(にほんものエディション)」が発売された。1918年創業の油谷製茶(石川県宝達志水町)、ポッカサッポロフード&ビバレッジとのコラボ商品だ。(共同通信=中村彰)

 「にほんもの」は中田さんが現役引退後、全国47都道府県を巡る旅で出会った生産者や職人が手掛けた逸品を中心としたブランド。今回も現地に足を運んだり、オンラインで意見交換したりして発売が実現した。

 オンラインで商品を発表した中田さんは「多くの人が食事中に冷たいものを飲んでいるのに生産者は『お茶はお湯で入れる』と思い込んでいる。ギャップを埋めるのは水出しだと気付いた」と開発の経緯を語る。

 「食事に合う水出しには、豊かな香りがあるほうじ茶がマッチする」と、油谷製茶と何度もやりとりを重ねて、30パターンの試作品の中から製品が完成。棒茶特有の香り高く、透明感のある甘みを持つ仕上がりとなった。

「水出し 一番焙煎 加賀棒ほうじ茶(にほんものエディション)」

 油谷製茶の油谷祐仙代表は「試飲ごとに中田さんらの細かなフィードバックを受け、試作に試作を重ね、究極の加賀棒ほうじ茶を作ることができた」と完成までのプロセスを振り返る。高温のじか火の遠赤外線効果を活用して焙煎する。「火の入れ方で味ががらりと変わる」と繊細な作業が必要だ。「このお茶を通してお茶の魅力を広く伝えたい」と話していた。

 中田さんのコンセプトは「日本食だけでなく、イタリアン、フレンチ、中華などあらゆる食事においしく飲めるお茶にしたい」ということ。実際、自宅で飲んでみると、苦みや渋みがなく、和洋中、どのお総菜でも邪魔にならず、口の中をさっぱりとさせてくれた。

 「水出し 一番焙煎 加賀棒ほうじ茶(にほんものエディション)」は45グラムで1080円。全国の百貨店やオンラインストアで購入できる。

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