秋の訪れを告げるヒガンバナ。
ヒガンバナ (C)HOME
ホタルの里として知られる福山市神辺町の堂々公園でも、いま見頃を迎えています。
その数、およそ20万本。
堂々公園 (C)HOME
赤だけでなく白や黄色のものも。
この公園に咲いているヒガンバナは全て人の手によって、1本1本植えられたものなのです。
白いヒガンバナ (C)HOME
黄色のヒガンバナ (C)HOME
公園の保全活動を行う「堂々川ホタル同好会」の乗藤守さんによると、
「堂々川をキレイにし、ホタルを飛ばそうという目的で、15年前に同好会を結成。なんとかホタルが飛ぶようになったけど、花も植えようということで、地元の小学生や地域のボランティアの方々と一緒にヒガンバナも植えた」とのこと。
球根を植える小学生(画像提供:堂々川ホタル同好会)
実は、公園を流れる堂々川は、かつて、不法投棄によるゴミで溢れた川だったそうです。
なんとかしなくてはと地域の人々によって結成されたボランティア団体により、長い年月をかけて川原が整備され、球根が植えられました。
かつてゴミが不法投棄されていた堂々川(画像提供:堂々川ホタル同好会)
こうして、今では広島を代表するヒガンバナの名所として、広島県内外から多くの人が訪れるようになったのです。
ただ、動物や虫に花を食い荒らされる被害も多くあるそうです。
球根を植えてもイノシシがやって来て掘り返してしまうので、今年からテープを張ってイノシシを近づけさせないように対策を行いました。
イノシシ除けのテープ (C)HOME
ヒガンバナの寿命は短く、花が咲いてから1週間ほどで枯れてしまいます。
しかし、このわずかな時間でも、花と堂々川を楽しんでほしいとメンバーは活動を続けています。
短い見頃で日本の秋を彩る (C)HOME
「夏はホタル、秋がヒガンバナ、モミジも植林しています。年間を通じて色んな花が楽しめる公園にしていきたい。せっかくここまで来たので今後も続けていきたい。」
と乗藤さんは語ります。
堂々公園と川を見守る乗藤守さん (C)HOME
ヒガンバナには、この川と共に生きる地域の人々の願いが込められていました。
地域の願いと共に (C)HOME