都城農高生がドレッシング 3年かけ開発、販売

都城農業高の食品製造研究部が商品化し星の駅たかざきで販売を始めたドレッシング

 都城農業高の食品製造研究部(釘崎茜部長、22人)は、甘酒と地元産野菜を使ったドレッシングを商品化し、都城市高崎町の農産物直売所「星の駅たかざき」で販売を始めた。歴代部員が3年がかりで開発した、思いのこもった一品だ。
 発酵文化を伝承し、駅の人気商品のドレッシングに1品を加えようと開発。黄麹(こうじ)で造った甘酒と地元産のショウガや玉ネギ、ゴマなどを合わせた。自然な甘味とショウガやゴマの風味が特徴。保存料や着色料、砂糖は使っていない。
 指定管理者として直売所を運営する「ROPES(ロープス)」の大内康勢(やすなり)社長が、市の地域おこし協力隊員だった3年前、同部に商品開発を打診したのがきっかけ。歴代部員が試作と試食、アンケート調査を重ねるなど試行錯誤してレシピを完成、ラベルも生徒の原案をデザイナーが磨き上げた。製造はROPESが担う。
 発売初日の18日は釘崎部長(17)と中西雪菜(16)、居内(いうち)華(17)さんの3人が店頭に立ち、来客に商品を説明してPRした。釘崎部長は「商品ができて苦労が実りうれしい」、中西さんは「先輩から引き継いで完成させることができた」、居内さんは「健康的なおいしさを知ってもらえたら」と話した。
 中野尚美顧問は「企画から商品化までの工程を体験できたのは貴重な機会。歴代の生徒が意欲的に取り組んでくれた」と実感。大内社長は「柔軟な発想に感心した。若い力を借りて第2、第3の商品化を目指す」と話している。
 180ミリリットル入り648円。

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