大相撲秋場所13日目(24日、東京・両国国技館)、新横綱照ノ富士(29=伊勢ヶ浜)が関脇御嶽海(28=出羽海)を寄り切って優勝争いトップを守る11勝目(2敗)を挙げた。出足を止めて左下手を取り、半身で構えて反撃を許さない。そこから胸を合わせて引きつけ、最後は土俵外に退けた。
前日は関脇明生(立浪)に黒星を喫したが、引きずることなく連敗を阻止。取組後は取材に応じず、国技館を後にした。土俵下の藤島審判長(元大関武双山)は「本来は右を差したかったんだろうが、慌てなかった。上手を取るまで我慢した」と指摘。また「(前日から)うまく切り替えができた。修羅場をくぐり抜けてきている。精神的にも強い」と付け加えた。
そんな照ノ富士はこの日の白星が今年の60勝目となり、年間最多勝が確定。さらに、14日目に自身が勝利して3敗の幕内阿武咲(阿武松)、幕内妙義龍(境川)、幕内遠藤(追手風)は敗れた場合、2場所ぶりの優勝が決まる。