神戸の人気スポットが“廃虚化” 3年前から休園、須磨海づり公園 桟橋はがれ落ち、電気系統は全壊…

© 株式会社神戸新聞社

3年前の台風で被害に遭った須磨海づり公園。桟橋の金属製網は脱落し、さびが目立つなど老朽化が進んでいた=神戸市須磨区一ノ谷町沖(小型無人機で撮影)

 秋の釣りシーズンまっただ中、本来は釣り客でにぎわう神戸市立須磨海づり公園(神戸市須磨区一ノ谷町)が3年前の台風被害で休園したまま、ひっそりとしている。市の許可を得て、小型無人機(ドローン)で撮影すると、復旧のめどが立たないまま“廃虚化”しつつある全容が見えてきた。

 同公園は1976年、釣り人の多い須磨で漁業者とのすみ分けを図る狙いで造られた。

 沖に約500メートル延びる桟橋型の釣り場で、売店や食堂もあった。ピーク時の80年代には年間10万人以上が訪れるなど、市民に親しまれていた。

 だが、2018年8月の台風20号で桟橋の金属製網は無数にはがれ落ち、園内の電気系統は全壊。沖合にある円柱形の管理棟は廃虚のように海上で寂しげに浮かんでいるように見える。市によると、復旧費の試算は30億円を上回るという。

 市は、釣り以外のレジャー要素を加えた再建方針を決めたが、ノウハウを持つ民間企業の参入に見通しが立たず、再開のめどは立っていない。

 市農水産課の担当者は「コロナ禍で企業の出資を期待するのは難しいが、引き続き再建に向け検討していきたい」と話した。(辰巳直之、山崎 竜)