【福岡県宗像市】「3年経ったら関東へ帰る」と漏らしていた妻が、「このまま永住したい!」と言うように。【先輩移住者体験談】

鹿児島県出身の福坪龍一郎さん。高校を卒業後、千葉県の習志野自衛隊に所属しながらラグビーの社会人リーグでプレーする。2014年、ジャパンラグビートップリーグのトライアウトに参加。宗像サニックスブルースへの入団を勝ち取り、同年、宗像市へ移住する。現在は3人の子どもの良きパパであると同時に、ラグビーでは共同主将としてチームを牽引している。

Q. 宗像市に移住するまでの経緯を教えてください。

以前は千葉の関東社会人リーグでプレーしていたのですが、もっと上にチャレンジしたいという強い思いがありました。そこで2014年に、国内最高峰といわれる社会人ラグビーリーグ、ジャパンラグビートップリーグのトライアウトを受けてみることに。その結果、宗像サニックスブルースに声をかけていただいたのが、移住のきっかけです。声がかかるとしたら関東近辺のチームかなと思っていたので、正直びっくりしましたね。福岡には、小学生の頃に水泳の九州大会で訪れたことしかなく、宗像にいたっては縁もゆかりもありませんでした。当時の宗像サニックスブルースの監督から「一度、見に来てみないか」とお誘いいただいたので、妻と2人で現地を訪問。2泊3日の滞在で、チームの練習風景やグランド周辺の環境を確認しました。地元の鹿児島県志布志市と同じように自然に恵まれていて、チームの雰囲気もよかったので移住することを決意しました。

Q. ご家族の反応はいかがでしたか?

鹿児島の両親からは、距離が近くなるので喜んでもらえました。ただ、妻からは猛反対されてしまいまして。東京育ちの妻にとって、九州はどうしても田舎のイメージがあり、暮らしていけるだろうかという不安が大きかったようです。実際、夜になると街灯がぽつんぽつんとあるくらいで、賑やかな関東に比べると外が暗かったんですよ。引っ越したばかりの頃は、よく「3年経ったら関東に帰る」と漏らしていたものです。ところが、生活するうちに「このまま住み続けてもいいかな」と言うようになり、今では「永住したい!」と僕以上に福岡愛が強くなりました(笑)。いざ住み慣れると、寂しいと思っていた街も、静かだな、暮らしやすいなと思えてくるんですよね。妻の両親も、最初こそ福岡に移住することに驚いていましたが、遊びに来てみると「利便性がよくて、想像以上に暮らしやすそう」と言ってくれています。

Q. 奥様が「永住したい」と仰るようになった理由は何でしょうか?

やはり子育て環境の良さだと思います。子どもたちの成長を見ながら、「もう関東には戻れない」と言っていますから(笑)。外で子どもたちを遊ばせているといろんな方から声をかけられ、地域ぐるみで成長を見守っていただいているという安心感があります。どうしても子どもたちを預けないといけない時も、安心して近所の方にお願いできるんですよ。関東にいたままだったら、こんなことは絶対にできなかったでしょうね。また、宗像は子育てのサポート体制が整っていて、妻はよく子育て支援センター「ふらこっこ」※を活用しています。ここではNPO法人の方が、保護者と一緒に子どもの面倒を見てくださいます。小さな頃から多くの人と接しているので、人見知りしない子に成長してくれるのではないかと期待しています。ちなみに宗像は、子どもたちを連れての移動がスムーズです。妻の実家に帰省する際にベビーカーを使用するのですが、関東の駅だと段差が多いうえに、エレベーターも少なく、中はベビーカー2台が入るかどうかの広さ。しかし、宗像の駅はそういったストレスがなく、ホームから改札口までの移動が楽なんですよ。

※宗像市子育て支援センター「ふらこっこ」
https://www.city.munakata.lg.jp/kosodate/w051/010/040/010/130/20150209201927.html

Q. 移住してよかったと思うことを教えてください。

宗像は山や海、川が身近にあるので、子どもたちを気軽に自然のなかで遊ばせることができます。もしも関東で海や川に行こうと思ったら、渋滞でかなり時間をとられてしまいます。ようやく着いたとしても、座る場所もないくらい人が多いといった状況で…。それがこちらだと、平日はほぼ貸し切り状態。おかげで今年の夏は、子どもたちと川で何度も遊べました。自然が身近だという点は、選手生活を送るうえでも大きなメリットがあります。サニックス玄海グラウンドのすぐ裏にはビーチがあり、練習が終わるとアイシングをするために選手みんなで歩いて行きます。潮風を感じながら火照った体を冷ますと、すごく気持ちがいいんですよ。また現在、庭付きの戸建に住んでいるのですが、関東だと1Lのマンションにしか住めないような家賃で借りられているので、経済的に助かっています。庭で子どもたちを遊ばせたりバーベキューをしたりと、家の敷地内だけでも楽しく過ごせるんです。室内で過ごす時も、マンションのように隣を気にすることなく、伸び伸びと遊ばせられるのもいいですね。

Q. 日々の生活で楽しいと感じるのはどんな時ですか?

家族と過ごしている時が一番楽しいですね。最近はキャンプにハマっていて、ラグビーがシーズンオフになると、一緒に久山や宮若のキャンプ場に出かけています。宗像にもファミリーで遊べる場所がたくさんあり、夏になると海水浴も楽しめます。宗像サニックスブルースの試合が行われている「グローバルアリーナ」は、レストランや図書館、遊具広場などを併設。ラグビー観戦だけでなく、さまざまな使い方ができます。少し前に遊具がリニューアルした「ふれあいの森 総合公園」では、子どもたちが大はしゃぎ。買い物でよく訪れる「道の駅むなかた」は、新鮮な海産物や農産物を安く購入できるので妻も喜んでいます。少し足を延ばすと、「北九州市立響灘緑地グリーンパーク(北九州市若松区)」や「海の中道海浜公園(福岡市東区)」といった子ども連れに人気のスポットが点在。ドライブを兼ねて移動していると、海などの自然の景色がとても美しいんですよ。

福坪さんたちがアイシングで訪れているビーチ。この辺りでサーフィンを楽しむ方もいるとか。

「ふれあいの森 総合公園」。四季折々の草花を楽しめる散策路や、多目的グラウンドなども備える。

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