秋は寝袋のダニ被害に要注意! アレルギーっ子に実践しているダニ駆除方法4つを伝授

季節はすっかり秋。気候がよくとっても過ごしやすい季節なのですが、注意したいのが寝袋のダニです。なぜなら秋は、梅雨の時期から夏にかけて増殖したダニやその死骸によって、アレルギー症状が出やすい季節だから。ケアをしていない寝袋を突然キャンプで使うと、くしゃみやかゆみなどのアレルギー反応が出るかもしれません。そこで、ダニアレルギーの子どもを持ち、日々ダニと戦っている筆者がシュラフのダニ対策方法をお伝えします!

キャンプ時のかゆみ・湿疹・くしゃみは寝袋にひそむダニが原因かも?! ダニの増殖しやすい条件とは

筆者撮影

みなさんは、キャンプ中に顔や手足が痒くなったりくしゃみや鼻水が出たりと、体調に異変を感じたことはありませんか?

「花粉に反応したのかな?」とか「気温差で風邪をひいたのかな?」と様々な原因が考えられますが、実はダニが原因かもしれませんよ。

※ここでお話するダニは、ダニアレルゲンとして最も有名なコナヒョウヒダニやヤケヒョウヒダニのチリダニ類です。

ダニの増殖を促してしまう条件

以下の3つの条件が揃った環境はダニにとって住みやすく、繁殖が盛んになります。

  • 条件1:栄養源であるエサ(動物のフケや垢など)がある
  • 条件2:温度と湿度が適正(温度:約25〜30℃ 湿度:約60〜80%)
  • 条件3:繁殖場所がある(寝具、ソファー、カーペット、畳など)

※データ参照・・・「ダニ・カビ完全対策」

条件2を見ると、日本の梅雨から夏にかけての時期はダニにとって快適な環境であることがわかりますね。

使用済みの寝袋は、ダニたちにとって天国。エサとなる人間のフケや垢が付着しているため、活発に活動し、ものすごいスピードで増殖していきます。

我が家でもこの時期は日々ダニとの戦いです!掃除を怠ると、すぐにダニアレルギーの息子の体調に異変が起こってしまいます。

ここで注意したいのが、ダニによるアレルギー症状は、生きているものよりも屍骸やフンによるものが大きいということ。秋には、夏に増殖したダニの屍がいやフンが寝袋に蓄積されるため、ダニによる被害がもっとも出てしまうのです。ひぇぇぇ〜!

ダニ駆除には「ダニを熱して死滅させた上で吸引する」のが効果的

筆者撮影

それでは、ダニを駆除するためにどうすればよいのでしょうか?

実は、昔から伝わっている「天日干し」や「はたき落とす」という方法はあまり効果がないことがわかっていて、近年では「熱で死滅させてから吸引する」方法が効果的だと証明されています

ダニ駆除の新常識は、「ダニを熱して死滅させた上で吸引する」と覚えておきましょう!

【寝袋のダニを駆除する方法4選】清潔な寝袋で気持ちよく寝るためにできること

それでは、実際の駆除作業を紹介していこうと思うのですが、駆除作業によってどれだけのダニを死滅させられたかを判断するのは困難です。

そこで、息子のアレルギー症状が出なかった場合はダニ駆除成功と判断して、これまで効果のあったダニ駆除方法をご紹介します!

筆者撮影

参考までに、息子のダニアレルギーはレベル5。掃除していない寝具で寝ると、顔が腫れ上がり、咳、鼻水、熱、かゆみ、酷いときには嘔吐、下痢などの症状が出ます。

他の人が反応しないような少量のダニにもすぐに反応するので、ダニ駆除が成功したかどうかを判断する目安になると思います。

寝袋のダニ駆除方法(1):洗濯をする

まずは、寝袋の洗濯です。

残念ながら、洗濯機で水洗いしたとしても、ダニは爪で布団にしがみついて生き残ってしまいます。でも、洗濯によってアレルギー症状の大きな原因である屍骸やフンを落とすことは可能です。

また、ダニのエサとなる人間の皮膚片なども無くなるため、ダニの増殖を食い止める効果が期待できます!

シュラフの洗濯方法は素材ごとに違いますので、別記事で確認してみてくださいね。

寝袋のダニ駆除方法(2):衣類乾燥機or布団乾燥機+掃除機

次に、先ほどお伝えしたダニ駆除の新常識に基づいた方法をお伝えします!

乾燥機を利用して寝袋を50℃以上に熱して、ダニを死滅させた上で掃除機で吸引するやり方です。

筆者撮影

筆者は、布団乾燥機を使って1時間ほど温めた上で、掃除機で吸い取っています。

乾燥機は、ドラム式洗濯機の乾燥機能やコインランドリーの乾燥機も利用可能ですが、温度が高すぎると寝袋の生地を痛めてしまう可能性もありますので、寝袋の耐熱温度と乾燥機の最高温度を確認した上で使用してください。

ちなみに我が家のドラム式洗濯機の乾燥機能は60℃程度ですが、ヒーター式乾燥機の場合は100℃近くまで高温になりますので要注意です。

寝袋のダニ駆除方法(3):炎天下の車内+掃除機

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真夏のあつ~い日にぜひ試してほしいのが、車の中に寝袋を3時間以上放置してから吸引する方法です。3時間というのは、JAFの実験をもとに、車が50℃に達するまで約2時間、ダニが死滅するまで1時間を想定しています。

炎天下の車内の温度は、最高50℃以上にまで上昇します。ダッシュボードは最高温度80℃近くになるというから驚きです!

いつでもできる方法ではないものの、乾燥機がない方はやってみる価値ありですよ。

寝袋のダニ駆除方法(4):ダニ駆除専門店やメーカーのサービスを利用する

最後に、プロに任せて徹底的にダニ駆除をしてもらう方法もご紹介します。

プロのクリーニングを利用すると、ダニ駆除効果はもとより、寝袋がふっくら蘇りカビや汚れ、ニオイも落としてもらえるメリットがあります。また、生地を痛めるなどの失敗もないので安心です!

たとえば、スノーピークの寝袋クリーニングは殺ダニ率100%を誇ります。スノーピークの寝袋を使っている方は、ぜひサービスを利用してみてください。

メーカー以外にも、寝袋のクリーニングを行っている企業はたくさんありますので探してみてくださいね。

ダニ被害を防ぐために! キャンプ前後には寝袋のダニ対策&ダニ駆除をお忘れなく

筆者撮影

増殖してしまったダニの駆除方法をお伝えしてきましたが、そもそもダニを繁殖させないことが重要。寝袋を使ったら汚れを落としてしっかりと乾燥させて、換気の良い場所に保管してあげてくださいね。

とは言うものの、高温多湿な日本の夏にはダニを防ぐのはなかなか難しいのが現実……。キャンプを快適に過ごすためにも、定期的に寝袋のダニ駆除をしてみてはいかがでしょうか?

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