目の病気で野球を断念した17歳 ボディービルで世界を目指す 鍛えて3カ月で27キロ絞る

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ボディービル・フィットネス競技に取り組む青木丈さん=16日、那覇市東町・KBC学園未来高校

 野球でかなわなくなった「プロ」になる夢を、ボディービルで目指す高校生がいる。那覇市東町のKBC学園未来高校3年の青木丈さん(17)は、幼少期から続けてきた野球が目の病でプレーできなくなった。その後出会ったボディービル・フィットネス競技で「世界に行きたい」と意気込み、筋肉を磨いている。青木さんが通う那覇ジム(市泉崎)によると、県内でボディービル競技に取り組む高校生は、青木さん一人だけではないかという。

 神奈川県出身の青木さんは、中学1年の頃から沖縄で生活している。小2の時に野球を始め、高校では身長170センチと上背はないものの体重90キロのパワーを生かした野手として、甲子園出場やプロ野球選手になることを目標に白球を追った。

 だが高2だった今年2月に「円錐(すい)角膜」を両目に発症した。日常生活に支障はないが、物が何重にもブレて見えることがあるという。4月には野球ができなくなり、野球部では高3の春からマネージャーに転身。そのまま最後の夏を終えた。

 野球から離れた後、ベンチプレスなどで鍛えていると、徐々に体が引き締まり、その変化に楽しみを感じた。「痩せてモテたい」との目的も後押しし、6月から那覇ジムで本格的に体を鍛え出すと、90キロあった体重は63キロほどに。周囲の勧めもあり、ボディービルの大会出場を目指した。

 10月の全国高校生大会出場を予定していたが、新型コロナ禍の影響から、悩んだ末に不参加を決めた。11月の別の大会への出場を悩んでいたところ、学校であったプロマジシャンのMASAマジックさんの講演を聞き「夢を諦めないで」とのメッセージに刺激を受けた。

 その場で大会出場を決意し、MASAさんや講演を聴いていた約60人の生徒の前で「僕も世界取ります」と力強く宣言。「おお~」と会場は拍手で沸き上がった。

 青木さんは現在も週6日トレーニングに励みながら、11月の国内大会で「優勝したい」と意気込み、さらにはプロとして世界の舞台に立つ日を夢見て汗を流している。