中国農産物ブランド「攀枝花フルーツ」を正式に立ち上げ

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【攀枝花(中国)2021年9月27日新華社=共同通信JBN】地域の農産物パブリックブランド「攀枝花フルーツ」がこのほど正式に立ち上げられた。このブランドは、中国・四川省攀枝花市に拠点を置く最初のブランドであり、攀枝花と、中国を代表するeコマース企業の1つであるJD.comとの提携の成果である。攀枝花市人民政府によると、このブランドは、攀枝花産のマンゴー、ザクロ、ロカン、サクランボなどの高品質果物に統一された「IDカード」を発行し、「攀枝花フルーツ」がブランド開発の道を真に成長できるようにすることを目指している。

中国南西部に位置する攀枝花市は、四川省で唯一の亜熱帯果実生産拠点であり、年間日照時間が2300-2700時間、平均気温が摂氏19-21度、年間300日以上の霜のない日という、非常にまれな亜熱帯島型の多次元気候で有名である。Chinese National Geography(中国国家地理)誌はかつて攀枝花を「乾燥して暑い谷にある熱帯産フルーツの王国」と呼んだ。

比類のない地理、気候、環境が組み合わさって肥沃な土壌となり、最高品質の「攀枝花フルーツ」を生み出している。中でもマンゴーは、カロチン、ビタミンC、粗繊維、アミノ酸、セレンなどが豊富で栄養価が高く、きめが細かく、繊維質が少なく、ジューシーさが際立っていることで特に有名である。攀枝花マンゴーには、最大14%から23%の可溶性固形分が含まれており、中国の他の場所で栽培されている同じ品種よりも約2-6ポイント高くなっている。

優れた品質は努力の結果である。1990年代以降、攀枝花は果樹園で使用する農薬と化学肥料を最小限に抑え、代わりに保護袋、フルスペクトルモニタリング、太陽電池式の殺虫ランプなどの物理的手法に依拠して害虫に対処するというグリーンな農業開発路線を一貫して維持してきた。この取り組みは、欧州当局からGood Agricultural Practices(GAP、適正農業規範)として認められている。

「攀枝花フルーツ」ブランドの正式立ち上げは、攀枝花フルーツ業界が標準化、ブランディング、市場化、デジタル化を特徴とする高品質開発の段階で完全に先駆けたことを意味している。パートナーのeコマースプラットフォームのインターネットとデジタル化の利点を最大化することにより、「攀枝花フルーツ」は、摘み取り、仕分け、保管、物流、配送までの全プロセスを通じ、デジタル化された科学的かつ標準化された管理によって強化される。これは、すべての「攀枝花フルーツ」が追跡可能かつ認証され、すべての製品が識別証と品質保証を備えていることを意味し、消費者に安全かつ健康的な製品を保証する。

近年、攀枝花のフルーツは、Chengdu-Europe Express Railway(成都-欧州高速鉄道)などの陸上・航空輸送回廊のおかげで、ロシアやカザフスタンなど、10を超える国・地域に輸出されている。50万トンの「攀枝花フルーツ」マンゴーがロシア、北東アジア、欧州などの国・地域に輸出されると推計されている。

「素晴らしい口当たりで、とても甘い、ロシア人家庭は攀枝花マンゴーが大好き!」。ロシアのSLCグループの在中国代表であるDennis氏は、同社が2年連続で攀枝花マンゴーを調達し、今年は2000トンのキーツマンゴーを買い入れる予定だと語った。

ソース:Panzhihua Municipal People's Government