自民党総裁選は29日に投開票を迎える。報道各社の調査では、河野太郎行政改革担当相(衆院15区)が党員から多くの支持を集めるものの、国会議員の支持先は分散。決選投票の実施が確実視される混戦模様となっており、投開票日まで駆け引きは続きそうだ。
「国民の広い支持をいただき、それを基に勝ち抜くという戦略に変わりはない」
河野氏は27日、1回目の投票で過半数を取る候補者が現れず、上位2人による決選投票が確実視されていることを記者団に問われ、こう力を込めた。同日夕方には小泉進次郎環境相(11区)から総裁選の勝利を願って「叶」の焼き印の入ったあんパンの差し入れを受け、「国も自治体も国民も望むものを目指して、思い切って挑戦できる日本の国をつくりたい」と誓った。
共同通信社が25、26の両日に全国の党員・党友を対象に実施した電話調査によると、新総裁にふさわしい候補は河野氏が47.4%で最多を占めた。一方、国会議員票は河野氏と岸田文雄前政調会長、高市早苗前総務相が拮抗(きっこう)しているとみられる。態度未定の議員も一定数おり、各陣営が働き掛けを強めている。