【新型コロナ】「医療用」の抗原検査キット、薬局で販売可能に 厚生労働省が特例で承認

 新型コロナウイルスの抗原検査キットについて、厚生労働省はこれまでの方針を変更し、薬局で一般向けに販売することを認めた。認められたのは「医療用」として医療機関などが使用することになっているキットのうち15製品で、現在ネット等で販売されている「研究用」のものは含まれない。

無症状、症状が出てからの購入は非推奨

 抗原検査キットは、PCR検査と違い最短15分、長くても30分程度で結果が出るため、空港検疫の一部など迅速に結果を求められる場面で活用されている。一方でウイルス量が一定程度増えていないと「陽性」にならないため、精度についてはPCR検査に劣る。厚生労働省としては、それでも迅速な陽性者の発見につなげるため一般への販売を認めた。

 なお同省としては、精度の問題があることから、体調が気になる人が自宅などで使うことを想定しており、無症状の人の使用や症状が出てから薬局に出かけて購入することについては推奨しておらず、健康な時に前もって購入しておくのが望ましいとしている。また信頼できる期間も検査時のみで、数日前の陰性結果を各所に提出することも望ましくないとされている。

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