虎・佐藤輝が苦しむ連続打席無安打 現在は50打席、迫るワースト記録は?

不振に苦しむ阪神・佐藤輝明(左)【写真:荒川祐史】

セ・パ共にリーグ記録は投手 東映・嵯峨は2年越しの90打席無安打

阪神のルーキー佐藤輝明内野手が打撃で苦しんでいる。前半戦だけで20本塁打する強打で、セ新人王最有力と言われていたものの、東京五輪後に公式戦が再開されると失速。8月21日の中日戦を最後に50打席安打がなく、2軍落ちも経験した。この“トンネル”でにわかに注目される「連続打席無安打」とはどんな記録なのか。

佐藤輝は「7番・右翼」で先発した26日の巨人戦(東京ドーム)で2打数無安打、2四球に終わった。ここまでの50打席連続無安打は、新人選手のワースト記録。1956年に秋山登投手(大洋)が記録した50打席連続に並んでいる状況だ。ちなみに新人野手のワーストは1950年に山下健捕手(阪急)が記録した48打席連続で、佐藤輝は26日にこれを超えた。

次に迫るのが野手のワースト記録「53」だ。1993年、オリックスでプレーして2年目のケルビン・トーベ内野手が突然スランプに陥った。8月7日から10月2日まで約2か月にわたって安打がなく、53打席連続無安打を記録した。

さらにセ・リーグ記録は1955年に大石正彦投手(大洋)が記録した57試合連続、日本記録は1964年に嵯峨健四郎投手(東映)が記録した77打席連続だ。

以上は全て単一シーズン内の記録。シーズンをまたいだケースを含めると、野手のワースト記録は岡田幸文外野手(ロッテ)が2016年から2019年にかけて記録した「59」だ。岡田は2018年10月18日のソフトバンク戦(ZOZOマリン)、自身の引退試合で第2打席まで凡退し、それまでの記録だった桜井輝秀内野手(南海)の58打席を更新した。岡田はその後3安打し、不名誉な記録を止めて引退した。

またシーズンをまたいだワースト記録は、前出の嵯峨が1965年にかけて記録した「90」となる。

佐藤輝は26日の試合では2四球を選び、第4打席の中飛はしっかり捉えた打球だった。四球で塁に出ても、安打を打たない限りこの数字は伸びる。泥沼から脱出できるのはいつだろうか。(Full-Count編集部)

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