長崎大リレー講座 オンラインで開催 計4回、地球環境について学ぶ

サテライト会場では、辻井氏のオンライン講座がスクリーンに映し出された=長崎大

 本年度の長崎大リレー講座「Planetary Health(地球の健康)~今、私たちが取り組むべきこと~」(同大主催、長崎新聞社、十八親和銀行共催)が27日、オンラインで始まった。初回はソーシャルビジネスコンサルタントの辻井隆行氏が「誰一人として取り残されない社会に向けて」と題して講演した。
 リレー講座は、2年ぶり11回目。オンラインと、サテライト会場の長崎市文教町の長崎大中部講堂の来場者を合わせ、学生や市民ら約200人が聴講した。
 辻井氏は、1年間に世界中で3千億着の服が廃棄されていることや、このまま地球温暖化が進むと2100年には今より気温が4度上がると指摘。拡大し続ける経済を見直す必要があるとし、「すべての行いを、自然環境が回復できるスピードの範囲内で行うべき」と訴えた。さらに、日本人の「お天道様が見ている」「おかげさま」「お互いさま」といった価値観を見つめ直し、「自分以外の辺境の人々や未来の子どもたちへの影響を踏まえ、互いに手を差し伸べ合うことを考えなければならない」と述べた。
 リレー講座は12月20日まで計4回開く。

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