PC起動履歴で勤務管理 長崎県警、システム構築を検討 総務委

 長崎県警は27日の定例県議会総務委員会で、過労死ラインとされる「月80時間」を超える時間外勤務をした職員が昨年度は延べ1075人だったと説明。昨年10月に佐世保署員が自殺した問題を受け、職員のパソコンの起動履歴で出退勤を管理するシステム構築を検討していると明らかにした。坂本浩委員(改革21)の質問に答えた。
 県警警務課によると、2019年施行の働き方改革関連法で時間外勤務の上限が原則「月45時間、年360時間」と規制された。同法を受け、県警は電子決裁の試行といった業務の合理化や、職員の意識改革を図る取り組みを進めている。
 こうした取り組みで「月80時間」を超える時間外勤務をした職員は18年度の延べ1534人から19年度は延べ1203人と減少傾向にある。県警の職員定数は3549人。
 一方、佐世保署員が自殺した問題で遺族が提出した公務災害認定請求書によると、実際の超過勤務が「200時間前後」の月もあったとみられるが、上司の意向で勤務時間の過少申告が常態化していたとされる。
 県警は、職員配備のパソコンの起動履歴から勤務状況を客観的に管理できるようシステム構築を検討している。

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