世界初方式のダストセンサー搭載の宇宙塵探査衛星「アスタリスク」打ち上げへ

【▲ 宇宙塵探査衛星ASTERISC。(左)展開前の衛星外観。前面のオレンジ色の膜が8cm x8cmの膜型ダストセンサー。(右)展開後の衛星外観で、左方向に広げられたオレンジ膜が30cm x 30cmの膜型ダストセンサー(Credit: 千葉工業大学)】

千葉工業大学惑星探査研究センターは、超小型衛星2号機の宇宙塵探査実証衛星「ASTERISC(アスタリスク)」が2021年10月1日にイプシロンロケット5号機によって打ち上げられることを発表しました。

ASTERISCは、10cm立方のユニットを3個つなげた3Uキューブサット(30cm x 10cm x 10cmサイズ)という超小型の人工衛星で、独自に開発した世界初の方式の膜状の粒子観測装置(大面積膜型ダストセンサー)を搭載しています。その膜にぶつかった、宇宙塵や微小スペースデブリ(宇宙ゴミ)の観測を目的としています。併せて、将来ミッションを視野に入れた国産の衛星バス技術の軌道実証も実施されるとのことです。

衛星サイズより大きい膜型ダストセンサーを用いることで、軌道上の数が少ない宇宙塵を十分量観測し、太陽系史の様々なプロセスに関与していると考えられている「宇宙塵」の分布や特性などの詳細を調査します。また、地上からは視えない微小スペースデブリの定量的な観測も実施します。

イプシロンロケット5号機は、内之浦宇宙空間観測所から日本時間の2021年10月1日(金)9時48分~9時59分の発射を予定しています(予備日は11月30日まで)。軌道投入後初めての通信時刻は同10月1日 20時31分22秒~20時43分40秒頃になる見込み。ASTERISCは約3年の運用計画となっています。

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Image Credit: 千葉工業大学惑星探査研究センター
Source: 千葉工業大学プレスリリース

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