表彰台獲得が見えていたアロンソ、一時は3番手走行も雨の影響で6位に「非常に運がなかった」/F1第15戦

 アルピーヌのフェルナンド・アロンソは2021年F1第15戦ロシアGPで着実にポイントを獲得したが、終盤の雨でレースが混乱したことを悔しがっており、彼のドライビングとチームの完璧な運営は表彰台に値するものだったと主張している。

 6番手からレースをスタートしたアロンソは、オープニングラップでいくつか順位を落としたが、ハードタイヤでの長い第1スティントによって巻き返しを図った。アロンソは35周の時点で2番手まで大きく追い上げたが、そこで第2スティントの計画に備えてミディアムタイヤに変更した。

 レースが終盤に差しかかり、アロンソはダニエル・リカルド(マクラーレン)とセルジオ・ペレス(レッドブル・ホンダ)を抜いて3番手に躍り出た。しかし雨が降り始めてコンディションが悪化し、アロンソにはライバルたちを追うためインターミディエイトタイヤに変えるべくピットストップを行う以外の選択肢がなかった。最後の数周でアロンソは6番手になり、不運の犠牲となってしまった。

2021年F1第15戦ロシアGP レース終盤にミディアムタイヤからインターミディエイトタイヤへ交換するフェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)

「レースとドライビングのまとめ方の点においては、僕たちは今日表彰台に上がれたはずだよ」と2度の世界チャンピオンのアロンソは語った。彼は長い間レースで首位を走っていたランド・ノリス(マクラーレン)と同じくらい不運だったと感じていた。

「僕たちはフェルスタッペンの前にいて彼を引き離して、(カルロス・)サインツJr.の前にいたんだ。その一方でノリスは素晴らしいレースをした。だが運のせいで、彼は表彰台も、F1での初優勝も獲得できなかった」

「雨については、本当に幸運が要因になるんだ。残念に思う。なぜなら僕たちに競争力がなくて11位や12位の時には決して雨は降らず、幸運をつかむこともない。今日は3番手になったが、雨が降った。それほど悲しいわけではないが、非常に運がなかったのは間違いない」

2021年F1第15戦ロシアGP フェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)

 ロシアで今シーズン11回目のトップ10フィニッシュを達成したアロンソだが、アルピーヌが今年獲得したすべてのポイントが“実力によるもので、価値があるもの”であることに慰められたという。

「僕たちには一度もプレゼントがない」とアロンソは述べた。「今日も今年も何も贈り物がない。だから今年僕が獲得したすべてのポイントを誇りに思っている」

 アルピーヌの1年間を評価したアロンソは、チームがA521からいかにパフォーマンスを引き出し、いくつかの注目すべき結果を出したかということを強調した。

「ある週末は、僕たちには少し競争力がなかった。モンツァのようなところだね。2台ともポイント圏内だった。でも別の週末はより競争力があったようだ。ザントフォールトやここソチでね。僕たちはトップ6だった」

「僕たちは今日、表彰台を獲得できたかもしれなかった。つまり週末や日曜日にうまくできたことが何かあるんだ。特にグリッド上で最速のマシンではない時でも多くのポイントを獲ることができた」

「だからチームとその進歩をとても誇りに思っている。僕たちはとても強力なチームを作り上げようとしているし、来年ファクトリーから出てくるパッケージは競争力があるだろうと楽しみにしている。そしてレースウイークにここにいるチームは戦う準備ができているよ」

2021年F1第15戦ロシアGP フェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)&ローラン・ロッシ(アルピーヌ CEO)

© 株式会社三栄