広島・鈴木誠が首位打者浮上! 自己最多タイ30号で猛虎粉砕「勝てたことがよかった」

笑顔でベンチの祝福を受ける広島・鈴木誠(左)

〝メモリアル弾〟で敵地を静まり返らせた。広島・鈴木誠也外野手(27)が28日、阪神戦(甲子園)でチームに勝利を呼び込む先制の今季30号ソロを放った。

両軍無得点で迎えた4回一死、相手先発・秋山から129キロの外角低め初球を渾身の力で振り抜いた。カクテル光線に照らされた白球は勢いよくグングン伸び、そのままバックスクリーン左へスタンドイン。ゆっくりとダイヤモンドを一周し、ベンチ前に戻った背番号1はチームメートから祝福を受けると、白い歯をのぞかせた。

18日のDeNA(マツダ)戦以来、9試合ぶりの一発は2018年シーズンに並ぶ自己最多タイの今季30号。試合後は「自分のことよりもチームが勝てたことがよかったです。それだけです」と述べ、淡々と振り返った。

今夏の東京五輪で侍ジャパンの4番を務め、チームを金メダル奪取に導いた鯉の主砲は夏場からの好調モードをしっかりとキープしている。この日で3試合連続安打とし、打率も3割1分7厘でDeNAのオースティンと入れ替わってリーグトップへ浮上。7、8月度のセ・リーグ打者部門で月間MVPを初受賞し、その勢いを持続しつつ19年以来2度目となる首位打者の個人タイトルも射程圏内だ。

一方、投げては先発マウンドに立った広島・床田が6回2安打無失点の快投で今季5勝目。9回からマウンドに立った守護神・栗林も今季27セーブ目をマーク。登板10試合連続セーブで2015年のDeNA・山崎が残した9試合を抜き、3連投で新記録を樹立した。

投打がかみ合ったチームも2―0で4連勝。このまま〝挽回の白星〟を積み重ねたいところだ。

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