<レスリング>10.2~10世界選手権(ノルウェー・オスロ)出場の男子フリースタイル・チームが出発

 

日本チームの先陣を切ってノルウエーへ向かった男子フリースタイル・チーム=チーム提供

 10月2日(土)から10日(日)にノルウェー・オスロで行われる世界選手権に出場する日本チームの第1弾として、男子フリースタイル・チームが9月28日、羽田空港発の日本航空で出発した。ヘルシンキ経由で現地へ向かう。

 西口茂樹・日本協会強化本部長は、オリンピックの激戦から約2ヶ月後の世界選手権に、「普通なら心身をダウンさせる時期だが、オリンピックが1年延期されたことで、パリ大会の予選まで2年間しかない。のんびりする暇(ひま)はない。若い選手がチャレンジするには、いい時期にある大会」と位置づけ、パリ大会へ向けて培ってきた力を発揮してくれることを期待する。

 逆に考えれば、普通は4年計画で考える次のオリンピックまでの強化を3年でやらねばならないわけで、選手のみならず、強化スタッフにも焦りや戸惑いが出てくる可能性もある。しかし、2016年リオデジャネイロ大会が終わったあと、当時の鈴木大地スポーツ庁長官が、東京大会を超えてパリ大会までの8年を見通した強化を提言し、支援する方針、いわゆる「鈴木プラン」を提言し、各競技団体に求めていた。

 これを受け、本協会でもハイパフォーマンスセンターとの“タッグ”でパリ大会へ向けての強化も並行してやってきた自負がある。「焦ることはない」(同本部長)という状況。若手世代の強化の成果を試す大会として、楽しみでもあるようだ。

 女子は、出場してくる外国のオリンピアンにどこまで通用するか期待は大きい様子。男子グレコローマンは、東京大会でメダルを取った2選手(文田健一郎、屋比久翔平)を脅かす可能性のある選手が出てくることで、「パリ大会へ向けて、もう一段高いレベルで強化ができる」と話し、男子フリースタイルでも東京大会の代表選手に迫る勢いを感じさせてくれる選手がいると言う。どのスタイルに対しても好成績を期待した。

 このあと、30日(木)には女子チーム、10月4日(月)には男子グレコローマン・チームが出発する。


日本代表選手

男子フリースタイル代表選手

 【男子フリースタイル】
▼57㎏級 阿部敏弥(国士舘大職)
▼61㎏級 長谷川敏裕(日体クラブ)
▼65㎏級 山口海輝(日体大)
▼70㎏級 基山仁太郎(日体大)
▼74㎏級 佐藤匡記(山梨学院大)
▼79㎏級 吉田隆起(自衛隊)
▼86㎏級 石黒隼士(日大)
▼92㎏級 大津拓馬(山梨学院大)
▼97㎏級 石黒峻士(新日本プロレス職)
▼125㎏級  山本泰輝(自衛隊)

 【女子】
▼50㎏級 吉元玲美那(至学館大)
▼53㎏級 藤波朱理(三重・いなべ総合学園高)
▼55㎏級 櫻井つぐみ(育英大)
▼57㎏級 南條早映(至学館大)
▼59㎏級 花井瑛絵(至学館大)
▼62㎏級 尾﨑野乃香(慶大)
▼65㎏級 森川美和(日体大)
▼68㎏級 宮道りん(日体大)
▼72㎏級 古市雅子(自衛隊)
▼76㎏級 松雪泰葉(至学館大)

 【男子グレコローマン】
▼55㎏級 松井 謙(日体大)
▼60㎏級 鈴木絢大(レスターホールディングス)
▼63㎏級 清水賢亮(拓大)
▼67㎏級 下山田培(警視庁)
▼72㎏級 井上智裕(FUJIOH)
▼77㎏級 櫻庭功大(自衛隊)
▼82㎏級 向井識起(自衛隊)
▼87㎏級 鶴田峻大(自衛隊)
▼97㎏級 奈良勇太(警視庁)
▼130㎏級  園田 新(ALSOK)


日本選手団コーチングスタッフ

【強化本部長】西口茂樹(JOCナショナルコーチ)、【強化副本部長】赤石光生(JOCナショナルコーチ)

【男子フリースタイル監督】井上謙二(自衛隊)、【同コーチ】湯元健一(日体大教)、米満達弘(自衛隊)

【女子監督】笹山秀雄(自衛隊)、【同コーチ】吉村祥子(エステティックTBC)、栄希和(至学館大職)

【男子グレコローマン監督】笹本睦(JOCアシスタントナショナルコーチ)、【同コーチ】清水博之(自衛隊)

日本選手団スタッフ

【トレーナー】佐藤守重(日本スポーツ振興センター)、太田暁央(自衛隊)、近敏成(日本スポーツ振興センター)、【栄養】野﨑久美(日本スポーツ振興センター)、【総務】武田明子(日本協会事務局)

【帯同審判】小池邦徳(奈良・天理教校学園高教)、本田原明(自衛隊)

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