米英豪の防衛協力枠組み「AUKUS」は中国を対潜戦能力の増強に駆り立てる可能性が高い―香港メディア

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香港英字メディアのサウスチャイナ・モーニング・ポストに25日、米英豪の新たな防衛協力の枠組み「AUKUS(オーカス)」は中国を対潜水艦戦能力の増強に駆り立てる可能性が高いとする記事が掲載された。

中国メディアの環球時報がその内容を要約して伝えたところによると、AUKUSはアジア太平洋地域における中国への圧力を高める方法と見なされているが、中国は近年、海軍造船の速度で米国を上回っており、西太平洋の自国近くで軍事行動を展開する上で大きな利点がある。

米国防総省は昨年の中国軍に関する年次報告書で、中国は水上艦艇と航空機によって戦争能力を向上させているものの、「強力な深海での対潜戦能力を欠いている」と指摘している。トランプ政権時代の大統領副補佐官(国家安全保障担当)だったマット・ポッティンジャー氏は、水中戦を「中国のアキレスけん」と表現した。米シンクタンク、ランド研究所のデレク・グロスマン上級防衛アナリストは、「米国は水中戦でずっと中国よりも優位性を維持してきたが、中国は近年、その差を埋めることができている」と語っている。

グロスマン氏によると、オーストラリアは米国との技術共有によってより長い航続力を備えた潜水艦を得られるようになり、中国は追跡がさらに困難になり、それによって奇襲攻撃が成功する可能性が高まる。

シンガポール南洋理工大学の研究員であるコリン・コウ氏は、「南半球にあるオーストラリアは日本に比べて中国軍の集中的な攻撃エリアから遠く離れているため、原子力潜水艦作戦に一定の戦略的深さを提供している」とした上で、「中国は、米国およびその同盟国との水中戦における差を埋めることを視野に入れて、対潜戦能力の増強に傾倒していると推測できる」と述べている。

北京を拠点とする海軍アナリストのリー・ジエ氏によると、中国は海洋監視船、対潜哨戒機、対潜ヘリコプターの開発において大きな進歩を遂げている。

中国海軍はかつて、西側の対潜技術の使用において恩恵を受けていたが、その後の武器禁輸によりロシアを頼り、キロ級潜水艦とソブレメンヌイ級駆逐艦を購入した。

ロシアと西側の技術の組み合わせにより、中国はリバースエンジニアリングと対潜戦能力を徐々に構築することができ、近年では、空中、水上、水中の合同作戦演習を強化している。

アナリストによると、オーストラリアが潜水艦を建造するのに3〜4年かかり、運用の準備が整うのは10年後になるとみられるため、中国にはまだ追いつく時間がある。(翻訳・編集/柳川)