疲れて玄関で寝ることも… TikTokで大人気、美人野球女子が過ごした“ガチ”学生時代

「#ゆっちの日常」で人気の埼玉西武ライオンズ・レディースの小林夕衣さん【写真:小林靖】

西武レディースの小林夕衣さんは前田幸長氏が会長の「都筑中央ボーイズ」出身

埼玉西武ライオンズ・レディースでプレーする小林夕衣(こばやし・ゆい)内野手は、TikTokの「#ゆっちの日常」という動画でバズった美人野球女子。元ロッテ、中日、巨人で活躍した投手、前田幸長氏が会長を務める「都筑中央ボーイズ」OG。前田氏の公式YouTubeチャンネルで女子野球の魅力を伝える一方で好守備を披露すると「かわいい」「ガチ守備うまい」と称賛。そんな彼女に自身と女子野球の未来についてインタビューを行った。

里綾実投手や出口彩香内野手ら女子プロ野球のレジェンドとプレーする小林は、自身の技術向上を目指すと同時に、女子野球の良さを広めるため積極的に情報発信を続ける現役野球女子だ。

尚美学園大学時代、チームメートがTikTokに投稿した動画がバズってから、女子野球を盛り上げるためにTikTokで定期的にプレー動画を投稿している。自慢の守備を披露する動画や、試合でのワンシーンをまとめた動画は特に人気が高い。中学時代の恩師で、元プロ野球選手の前田幸長氏の公式YouTube「前田幸長のチョコチャンネル」でも、「チョコガールズ」として女子野球の魅力を伝えるプレー動画を配信している。

そんな彼女の私生活は野球一色だった。自身の部屋は、これまで獲得したメダルやユニホーム、帽子等で埋め尽くされている。「女の子が部屋に置くようなものは一切ありません」と嬉しそうに話す。

「中学の時は、ボーイズで男子と同じ強度の練習を同じ量やってきました。高校時代も5時起床で5時20分には家を出発して、6時過ぎから8時まで朝練でその後に授業を受けていた。授業が終わると午後3時から6時、7時くらいまで練習するという感じで、野球以外の時間はほとんどありませんでした」

「#ゆっちの日常」で人気の埼玉西武ライオンズ・レディースの小林夕衣さん【写真提供:埼玉西武ライオンズ・レディース】

アスリートの就職支援の会社員としても活躍中

女子高生がするようなことも特にやった覚えがないという。「髪の毛もほぼ丸刈りで、野球のことばかり考えていた。帰宅して玄関でグラブを磨きながら寝ることもあった。1回も野球を嫌と思ったことはないです」と野球漬けの学生時代を語る。

現在は、ライオンズ・レディースに所属しながらアスリートの就職支援の会社員としても活躍中だ。「アスリートがどうしたら社会人として活躍できるかを考えながら仕事に励んでいる」と話す小林は、この夏までに企業に人材を送り出すなど、奮闘中だ。

なぜ、会社員として働きながら野球を続けるのか。小林はその理由を女子野球の未来に見出している。「プロ野球の名前を背負って野球ができるのは夢のようなこと。だからこそ、自分たちが中心になって世界に女子野球を広めたい」とライオンズ・レディースを通して、女子野球の普及を見据える。さらに、女子野球をしている人たちに「今、野球ができるのは家族や友人の支えがあってのこと。その恩返しという意味でも、野球を楽しんで全力でやってほしい」とエールを送った。

「男子よりも野球を楽しんでやっている。笑顔をモットーに、仲間を思いやってやるのが女子野球」と魅力を語る小林。その思いが、世界に広がるのもそう遠くないかもしれない。(記事提供:First-Pitch編集部)

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