なぜ中国でこれほどの電力不足が起きているのか?―米華字メディア

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2021年9月28日、米華字メディア・多維新聞は、中国各地で大規模な電力供給制限が行われている理由について報じた。

記事は、中国東北部で工業用電力、生活用電力の供給制限がすでに数日間続いていると紹介。遼寧省で26日に開かれた電力保障工作会議では、7月以降発電能力が大幅に低下したことで省内の電力不足が発生し、今月23〜25日には電力不足が「深刻レベル」に達したことが明らかにされたと伝えた。

また、東北部以外でも電力不足が生じており、湖南省では長沙市内にある複数の工業パークに入居する企業が国慶節連休を前倒しして操業を停止しているほか、広東省の各地でも工業企業が「3勤4休」「2勤5休」による電力のピークカットを実施していると紹介した。

その上で、各地で電力供給が逼迫している理由について、華北電力大学の袁家海(ユアン・ジアハイ)教授が、発電用石炭不足、石炭価格の高騰、発電するほど損が出るといった状況により、供給側が積極的に発電をしたがらないこと、さらに東北地域では新型エネルギーの出力が非常に少ないことを挙げたことを伝えた。

さらに、中国国家電網エネルギー研究院の張超(ジャン・チャオ)氏も「現在中国では発電用石炭の生産量が制限されている一方で、新型コロナウイルスの感染状況改善に伴って海外からの注文が増え、電力使用が大きく増加している。総じて、電力不足の主要因はここ数年の石炭生産能力、生産量の制限により、供給側が想定を超えて急速に伸びた電力需要に対応できなかったためだ。そして、風力や太陽光発電の出力に波があることも、東北地域の電力不足を招いた」と解説し、これから冬の暖房供給期を迎える中で石炭供給が大幅に改善することは見込めず、電力供給が逼迫した状態が続くとの見方を示したとしている。

記事は一方で、今回の電力不足と中国政府が進める高エネルギー消費企業を対象としたエネルギー消費量、消費強度低減政策、いわゆる「能耗双控」との関連性について、広東省エネルギー局の劉文勝(リウ・ウエンション)副局長が「主に高温に伴う電力負荷の増加、省内の発電ユニットの能力的な制約によるものであり、『能耗双控』が原因ではない」と述べたことを併せて伝えた。(翻訳・編集/川尻)